《解 説》
一 訴外Aは、平成六年六月当時、高校三年生(一七歳)であったが、同月二九日夜、近くの高校生らであるYら七名から生意気だなどと因縁を付けられ、近くの小学校に呼び出されたうえ、集団で殴る蹴るなどの暴行を受けたため、翌三〇日、右暴行に起因する硬膜下出血により、入院先の病院において死亡...
《解 説》
本件は、破綻した金融機関が作成し、整理回収機構が所持している貸出稟議書につき、文書提出命令を認容した事案である。
Yは、訴外A(木津信用組合)との間で、債務保証等の金融取引を行っていたところ、Aの経営が破綻したため、Yに対する債権がX(整理回収機構)に譲渡され、それを受けてX...
《解 説》
一 本件は、(一)大手証券会社の代表取締役会長であった被告人甲野太郎と代表取締役社長であった被告人乙野次郎の両名が、同社副社長と共謀の上、(1)同社の業務に関し、平成七年から平成九年までの各事業年度において、含み損を抱えた有価証券の簿外処理等により、当期未処理損失を圧縮して計上...
《解 説》
一 Xは、資本金一八〇〇億円余の大手証券会社であるY(会社)の株式二一三八株を保有する株主であるが、平成一一年六月二九日に開催されるYの第九五回定時株主総会への出席を弁護士に委任し、その旨Yに申し出たところ、Yは、その定款一三条において、「株主は、当会社の議決権を有するほかの株...
《解 説》
一 本件は、厚木市長であった被告が、A社との間で厚木市の一般廃棄物の焼却灰等の処理業務(本件業務)を委託する契約(本件契約)を締結したことについて、厚木市の住民である原告らが、本件契約の締結には、地方自治法二三四条等に違反した違法があるとし、地方自治法二四二条の二第一項四号に基...
《解 説》
一 本件は、株価指数のオプション取引及び信用取引の勧誘について、証券会社従業員Y2に説明義務違反及び断定的判断の提供があったとして、不法行為責任及び債務不履行責任が問われた事案である。
本件で問題となっている株価指数のオプション取引とは、例えば、翌月第二金曜日の日経平均ダウを...
《解 説》
一 Xは、日本将棋連盟アマチュア六段の棋士であるが、昭和五〇年頃までに「居飛車穴熊戦法」を創案し確立した元祖ないし創始者であるとし、日本将棋連盟プロ九段の棋士であるYが、テレビや雑誌「近代将棋」において、「居飛車穴熊」を独立に研究して確立した元祖であるとの虚偽の事実を公言したこ...
《解 説》
一 被告は、平成六年四月一日、甲町農業協同組合、乙町農業協同組合及び丙町農業協同組合が合併して設立された農業協同組合であり、原告は、右合併前、乙町農業協同組合の参事職にあり、右合併後は、被告の金融共済部長等を務めた者であるところ、合併後の平成七年八月ころに施行された被告の内部監...
《解 説》
一 本件は、オウム真理教の信者で弁護士資格を有していた被告人が、教団の弁護士として活動するうちに犯した多数の事件に係る事案である。起訴されたのは、反オウムの活動をしていた弁護士に対する殺人未遂事件、法を潜脱して土地を取得するべくなされた国土利用計画法違反等事件、右事件の裁判に関...
《解 説》
一 テニスコート、ゴルフコース等の総合スポーツ施設と宿泊・研修施設が一体となった大規模な会員制レジャークラブを経営する会社であるYは、従前あったゴルフコースを廃止して新ゴルフコースを設置したことに伴い、施設の利用に関する会則を変更し、旧ゴルフコースについては全日これを利用する権...
《解 説》
一 Y(銀行)は、平成一一年六月二九日、第一一一期定時株主総会(以下「本件総会」という。)を開催し、「退職取締役及び退任監査役に対し退職慰労金贈呈の件」と題する議案(以下「本件議案」という。)を承認する旨の決議(以下「本件決議」という。)をした。
しかし、Yの株式一〇〇〇株を...
《解 説》
一 Xは、平成三年八月二四日、尿が失禁することがあるため、Yの経営する総合病院において、泌尿器科医師の診察を受けたところ、外科的治療の必要な前立腺肥大症と診断されたため、同年一二月五日、経尿道的前立腺切除術を受けたが、手術後に血尿が出現したため、経尿道的凝固止血術を受け、更に尿...
《解 説》
一 事案の概要
原告らは、北海道南西沖地震の当日または翌日に建物を火災で焼失した者等であるが、保険会社である被告らに対し、火災保険契約に基づき、火災保険金を請求し、また、仮に、原告らの被った損害が火災保険契約における地震免責条項に該当するものであるために同請求が認められないと...
《解 説》
一 スキーウェアの製造・販売業者である原告とナイロン裏地供給業者である被告との間で、過去一〇数年に亙り年間の概算発注見込み量と単価の合意に基づき行われてきた裏地の継続的供給契約において、個別的発注は品番、色番、数量を定め、発注日から約三〇日後を「希望納期」と指定した発注量の発行...