《解 説》
一 本件の公訴事実は、石油売買仲介業等を営んでいた被告人が、①平成四年から三箇年分の所得税について虚偽過少の申告をして、三億三〇〇〇万円余りをほ脱し(所得税法違反)、②関西国際空港株式会社の代表取締役甲に対し、四回にわたり、合計一八二万円余りの金品と一人当たり合計三四万円余りの...
《解 説》
X1は、昭和五七年から五八年にかけて、昭和天皇の写真、東西の名画、解剖図、家具、裸婦などを組み合わせたコラージュ四点を制作した。Y1県立近代美術館は昭和六一年三月にこれらを買い入れて展示し、他の展示品とともに図録に載せた。同年六月に県議会の委員会で本件作品に不快感を感じた議員が...
《解 説》
一 被告人会社及びその代表者である被告人は、同社の業務に関し、従業員と共謀の上、前後六回にわたり、道路脇に設置した自動販売機六台に埼玉県青少年健全育成条例(以下「本条例」という。)が規定する青少年(満一八歳未満の者)に有害な雑誌及びビデオテープ(以下「有害図書等」という。)をそ...
《解 説》
一 X1、X2(以下「本件児童ら」という。)は、平成八年四月から平成九年三月までの間、大阪市Yが設置したS小学校に在籍していた児童である。X3及びX4(以下「本件両親」という。)は、本件児童らの実父母であり、共同親権者である。本件は、知的障害を有する本件児童らが、Yの職員である...
《解 説》
一 本件は、平成四年と平成五年に行われた町長選挙と衆議院議員総選挙に際し、それぞれ選挙長の行う立候補届出受理業務を偽計及び威力を用いて妨害したとして、業務妨害罪の成否が争われた事案である。被告人は、受付順位を決定するくじを引く際に、「気を付け」と怒号したり、職員が立候補届出の必...
《解 説》
一 X1は楽曲「どこまでも行こう」(甲曲)の作曲者であり、X2は甲曲の著作権者である。被告は楽曲「記念樹」(乙曲)の作曲者である。
本件は、乙曲は甲曲を複製したものであると主張して、X1が、被告に対し、氏名表示権及び同一性保持権侵害による損害賠償を求め、X2が、被告に対し、複...
《解 説》
一 本件事案の概要は次のとおりである。Xは、放送事業等を目的とする会社であり、A氏が代表取締役の地位にある。Xは、地方の民間放送局と番組等の配信に関するネットワークを構成している。Yは、雑誌の出版等を目的とする会社であり、週刊Sを発行している。Xの系列局の一つであるB社がCM間...
《解 説》
一 被告人は、地下鉄の車内で、当時一六歳の女性に対し、手指をパンティーの中に入れるなどの強制わいせつ行為に及んだが、電車が駅に到着し、乗降ドアが開くため、わいせつ行為の継続を断念して手指をパンティーから抜いたところ、その直後、被害者に袖口を、次いで腕をつかまれ、「この人痴漢です...
《解 説》
一 Aは、Y1の運転する原付の後部荷台に乗車していたところ、Y1が運転を誤り、転倒したため、右腓骨骨折、右足関節脱臼骨折の傷害を負った。Aは、Y2病院に入院し、骨折部分の整復固定手術その他の治療を受けていたが、歩行訓練を開始した後、胸痛、呼吸困難等を訴え、死亡した。
Aの相続...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、接見妨害を理由とする弁護人らの国家賠償請求を棄却した原判決に対して、弁護人らが上告した事件である。上告論旨のうち、刑訴法三九条三項の違憲性をいう点(第二点)については、最高裁判所裁判事務処理規則九条三項に基づいて、大法廷に回付(いわゆる論点回付)され、...
《解 説》
一 本件は、被告人が、被害者方居宅に、窃盗目的で侵入してタンス内から指輪を窃取した後、家出中で行く当てがなかったことから、しばらくこの家で寝泊まりするために、家の中にあった飲食物等を持ち込んで天井裏に隠れていたところ、帰宅した家人に気付かれて警察に通報され、駆けつけた警察官が天...
《解 説》
一 Xは、昭和五〇年から葛飾区議会議員を七期勤め、平成九年六月の東京都議会議員選挙に立候補を予定していた者であるが、Yが発行する平成九年六月一九日付「××」に、△△・北総開発鉄道の敷設にあたり、Xが△△側から賄賂を受け取り、土地を購入したとの記事が掲載され、また、同年一〇月二四...
《解 説》
一 Xは、Aの経営するファーストフード店舗の水道・空調・ダクト工事を請け負い(本件契約という)、これを完成させたが、工事代金の一部の支払いがされなかった。この工事は、AからBが請け負い、Y1(代表取締役Y2)が下請けとして受注した。Xは、Y1から、この工事を請け負ったと主張した...
《解 説》
一 X1は、昭和六〇年八月三日、清水総合病院を訪れて受診したところ、妊娠五週との診断を受け、昭和六一年三月二四日、出産のため、同病院に入院した。
同病院において、X1は分娩誘導のため、陣痛促進剤の授与を受けたが、翌二五日、X1に異常が発生し、意識不明の状態になったため、緊急帝...
《解 説》
一 本判決によれば、本件公訴事実は、被告人が、常習として、①平成一一年八月二七日、②同年一〇月一一日、それぞれ電車内で乗客の女性の大腿部をなで回したりした(公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(大阪府条例第四四号)違反)というのである。ところが、被告人には...
《解 説》
1 本件は、ミドリ十字の代表取締役社長である被告人甲野太郎、同社代表取締役副社長兼研究本部長である被告人乙山一郎、同社代表取締役専務兼製造本部長である被告人丙川次郎が、加熱濃縮血液凝固第Ⅸ因子製剤であるクリスマシンHTの販売を開始した後は、直ちに非加熱の同因子製剤であるクリスマ...
《解 説》
一 本件は、パチスロ機の製造業者が、電機メーカーの商標が無断で付された電子部品を、自社の製品に組み込んで販売するなどしたということで、商標権侵害罪に問われた事案である。商標の付された部品が完成品に組み込まれることにより、その商標は保護に値しないものとなるのか否かが争われ、一審判...
《解 説》
一 Xは、東京弁護士会に所属する弁護士であり、傷害事件を起こした訴外Aの弁護人であるが、同事件を捜査した北海道警察警部兼警視庁警部の訴外Bは、Xの所属団体、所属政党などを調査して、これを本件捜査報告書に記載し、これを東京地検の訴外C検事に提出して報告し、東京区検の訴外D副検事は...
《解 説》
一 本件は、主要道から農家に通じる私道上で、駐車中の自動車内から、道路脇のたんぼに降りていたキジを狙って散弾銃を発射した行為が、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律(以下、「鳥獣保護法」という。)一六条が禁止する「人家稠密ノ場所」における銃猟に当たるとして起訴された事案であり、発射場所が...
《解 説》
本件は、平成四年一一月一〇日に死亡した者(X、Yの母)の共同相続人であるX(上告人・兄)、Y(被上告人・妹)間で、一旦遺産分割審判が確定した後、Xが遺産分割の前提とされたいわゆる特別受益財産の範囲、その価額、相続財産の価額を争い、Yに対し、右審判の前提とは異なる具体的相続分の額...