《解 説》
一 本件の事案の概要は、次のとおりである(なお、詳細については、判文を参照されたい。)。
1 宗教法人日蓮正宗の被包括宗教法人Yの寺院規則では、代表役員は、日蓮正宗の管長(法主)の任命する住職を充てることとされていたところ、Xは、昭和四一年にYの住職に任命されてその代表役員と...
《解 説》
一 事案紹介
本件は、Y市立小学校第六学年に在籍していた男子生徒Aが、平成六年九月九日に担任教師Bから殴打され(本件殴打行為)、同日中に自宅付近の裏山で首をつって死亡しているのが発見されたことについて、Aの両親であるXらがYに対して、①Aは担任教師Bによる本件殴打行為が引きが...
《解 説》
一 本件は、急性腹症のためYの病院に入院して治療を受けていたXらの子のAが死亡したのはYの医師がAの急性虫垂炎の診断を誤り、腹膜炎に罹患させ、敗血症を発症させたためであるとして、XらからYに診療契約上の債務不履行による損害賠償を請求したのに対し、YがAの死亡はライ症侯群によるも...
《解 説》
一 本件の事案は次のとおりである。
政府系金融機関である原告の職員であり、その職員で組織されている労働組合(以下「本件組合」という。)の組合員一九名(補助参加人ら)は、組合活動を理由に原告から役職位の任用及び昇給・昇格について差別を受けたとして、東京都地方労働委員会(被告)に...
《解 説》
一 本件は、いわゆる草加事件として著名な事件である。
発端は、昭和六〇年七月に草加市内の残土置場に女子中学生の絞殺死体が放置されているのが発見されたことにある。事件発生のころ自動車二台を盗んで乗り回しており、かつ被害者と面識のあった一三歳から一五歳までの前歴のある少年六名が犯...
《解 説》
一 本件の事案は、概略、次のとおりである。
X1・X2(いずれもAを代表者とする株式会社)は、それぞれ高松市所在の土地・建物(本件不動産)を所有し、これを、株式会社甲(代表者はAの妻であるが、実質的な代表者はA)に賃貸していた。甲は、右土地(合計約二八〇〇坪)を自動車展示場、...
《解 説》
一 Xは、建築工事請負等を業とする会社であるが、平成五年六月八日、Yらとの間において、北海道小樽市内に、木造家屋を代金一九五〇万円で建築する旨の本件請負契約を締結し、同月二六日、右工事に着工したうえ、同年一〇月五日、本件建物の建築工事を完成し、Yらに引き渡した。
そこで、Xは...
《解 説》
一 本件は、行政書士である被告人が、業として、前後一七回にわたり、福島地方法務局郡山支局等において、代理人として、有限会社変更登記等一七件の登記申請手続を行ったことが、司法書士法違反に問われた事案である。
被告人は、一審以来、①司法書士以外の者が他人の嘱託を受けて登記に関する...
《解 説》
一 Xは、昭和三三年、A男とB女の第二子として出生し、「長男」として出生の届け出がされたが、高校卒業後、性別への違和感が増してきたため、平成九年、オーストラリアでいわゆる性転換手術を受け、帰国後、産婦人科で膣の術後の手当てとホルモン療法を受けた。
そこで、Xは、家庭裁判所に対...
《解 説》
ここに取り上げた二件は、いずれも同一の裁判所で無罪が言い渡された事例である。
①事件は、被告人甲が、警察署に出頭して実母を殺害したと供述して逮捕起訴され、その後第一回公判まで右自白を維持したが、第二回公判における公判手続の更新に際し、実母を殺害していないと否認に転じた。判決は...
《解 説》
本件は、第一審被告との間で火災共済契約(以下「本件契約」という。)を締結した者あるいはその相続人である第一審原告らが、阪神大震災の約八時間後に発生した火災により右火災共済契約の目的物が滅失したとして、右共済金の支払を請求したのに対し、第一審被告が、火災共済事業規約(以下「本件規...
《解 説》
一 本件事案の概要は、次のとおりである。Xは、Aとの交通事故により受傷した。その損害額は、治療費八五万四二四二円のほか、入院雑費、休業損失、慰謝料の合計三三六万三七七〇円であった。Xは、Y(国)から、健康保険法に基づく療養給付金七五万四五一二円の支給を受けた。そこで、Yは、健康...
《解 説》
一 Xは、訴訟代理人に委任して医療過誤による損害賠償の支払を求める訴訟を追行していたが、係属中に死亡した。そこで、Xの訴訟代理人は、Xの承継人を確定するため、Xの相続人を調査した。しかし、X(韓国籍)の外国人登録原票が死亡により登録閉鎖され、更に、Xの日本における居住関係からも...
《解 説》
本件は、一審原告が公害紛争処理法に基づく公害調停の申請をしたところ、一審被告審査会が同調停事件の相手方である県公安委員会に関する部分を却下する旨通知をしたので、同原告がその取消を求めた事案である。
本件の主な争点は、同却下決定が許される法的根拠の有無、却下できるとすれば如何な...
《解 説》
一 X(水産業を営むロシア法人)は、日本の商社Y1(代表者Y2)との間の売買契約に基づきY1に対し冷凍紅鮭セミドレスを引き渡したが、この売買契約はY2が代金支払の意思がないのに締結したものであると主張して、①(主位的に)Yらに対し、共同不法行為に基づく損害賠償として売買代金相当...
《解 説》
一 AはY会社代表者であったが、死亡したため、Yは、Aの遺族に対して退職慰労金を支払う旨株主総会で決議した。Aには内縁関係にあったX(死亡するまで同居)、別居中であった妻Z(参加人)がいたが、Yは、双方の協議を求め合意しない限りいずれにも支払わないとの態度を示した。そこで、Xは...