《解 説》
一1 本件は、別訴訟物による訴訟の提起又はその訴訟係属による消滅時効の中断が問題になった訴訟である。論点は二つあり、第一に別訴訟物による訴えの提起が裁判上の請求に準ずるものといえるかどうか、第二に仮に裁判上の請求に準ずるものとはいえないとしても、別訴訟物の訴訟係属がいわゆる裁判...
《解 説》
一 事案の概要
本件の事案はやや複雑であるが、争点に即して整理すると、以下のとおりである。
1 国内準大手のゼネコンであるXは、いずれも個人Bが実質的に経営し、老人福祉施設の管理運営などを目的とするA社ほか一社から、老人福祉施設及び関連施設の建築並びにこれに伴う敷地造成等の...
《解 説》
一 訴外会社は、Yらを連帯保証人として、Xの前身である信用組合(以下「組合」という。)から手形貸付、手形割引、証書貸付等を受けていた。訴外会社は、平成四年三月二五日に東京地方裁判所において会社整理開始決定を受け、その後、同裁判所から整理計画案の実行命令が発令された。
訴外会社...
《解 説》
一 本件は、全国都道府県議会議長会が、昭和二四年以降、毎年、国体開催地において開催している野球大会に、徳島県の県議会議員がチームとして参加し、県議会事務局の職員がこれに随行した際、その旅費が公費から支出されたことは違法であるとして、原告が県に代位して、参加した県議会議員Y1や右...
《解 説》
本件は、建物の競売において、最高価買受申出をして売却許可決定を受けたXが、物件明細書の記載に従い借地権付建物として買い受けたのに、建物収去土地明渡判決が確定しており、借地権が存在しないとして、敷地利用権(借地権)の記載について物件明細書に重大な誤りがあり、かつ、無価値の不動産を...
1 貸金庫の内容物についての強制執行の可否及び方法
2 貸金庫契約上の内容物引渡請求権に係る取立訴訟における個々の動産の特定及び存在の立証の要否
《解 説》
一 訴外A会社は、昭和三八年五月、建設業などを目的とする会社として設立されたが、昭和六一年一一月、破産宣告を受け、平成八年九月、破産終結の決定がされた。
A会社の取締役であったYらは、昭和五五年七月以来、A会社のB信用金庫に対する取引上の債務について連帯保証し、訴外Cも、昭和...
《解 説》
Yは、損害保険会社であるX1、X2及び農業協同組合であるX3との間で、保険金額を美術品につき六四〇〇万円、家財道具につき三六〇〇万円とする合計四口の火災保険契約ないし火災共済契約を締結した。右契約締結の一〇日後に借家であるY宅で火災(以下「本件火災」という。)が発生し、Yが美術...
《解 説》
一 本件は、一審で死刑が言い渡され、控訴審(東京高判平9・5・12本誌九四九号二八一頁、判時一六一三号一五〇頁)で一審判決が破棄されて無期懲役刑が言い渡された強盗強姦・強盗殺人等の事件において、検察官の上告に対し、上告審の判断が示されたものである。
原判決の認定によれば、本件...
《解 説》
一 はじめに
本判決は、下級審及び最高裁を通じ、貸金庫の内容物について強制執行をすることを認めた最初の事例である。本判決は、判示事項・判決要旨のとおり、貸金庫の内容物については、動産執行ができない場合でも、民事執行法(以下「法」という。)一四三条、一六三条により、利用者の銀行...
《解 説》
T市は、平成五年度から七年度にかけて、郷土出身の作家Kの全集全二四巻を発行し、その制作委託費を支出した。T市の住民であるXは、同全集の内、第一七巻、第二〇巻、第二三巻及び第二四巻に収録されている作品の内容は、皇国史観、軍国主義、全体主義及びこれらに基づく行為を扇動するものであり...
《解 説》
一 本件は、Yとの間でYの経営する預託金会員制のゴルフクラブに入会する契約を締結したXらが、Yの債務不履行(ゴルフ場のオープン遅延、附帯施設であるホテル等の未整備等)を理由に入会契約を解除したとして、Yに保証金等の返還を求めた事件である。
二 事案の概要は、次のとおりである。...