《解 説》
Yの株主であるXら(但し、一名は控訴審係属中にその地位を失った)は、Yの新株発行が無効であるとして商法二八〇条の一五に基づく無効の訴えを提起した。Xらは、新株発行の無効原因として、①新株発行差止仮処分に違反したこと、②商法二八〇条の四第二項に違反したこと(新株割当日の定めなし)...
《解 説》
Xは大正六年三月生まれの男性であり、Y証券会社との間で株式の信用取引及びワラントの購入を行った者であるが、Xは、Yには①適合性原則違反、②説明義務違反があり、③禁止されている断定的判断を提供したため、損害を被ったと主張し、債務不履行又は不法行為に基づき、一三九三万円余の賠償金の...
《解 説》
本件は、Y銀行の窓口業務、証券保管業務、公金収納業務等に従事していた女子銀行員Xが両手等の痛みにつき、安全配慮義務違反に基づき、合計四三〇八万円余の損害賠償を求めた事実である。Xは、業務により生じた障害として、手根管症候群、右母指中手基節間関節変形性関節症、右デケルバン氏病、右...
《解 説》
XはY1に対し、昭和五九年六月、一九〇〇万円を貸し付け、Y2の連帯保証を得た。なお、右貸金はY1がAから買い受けたという不動産代金に充てられており、Aは顧客のローン債務を包括的に連帯保証し、BがAのため物上保証していた。XがYらに対し貸金の返還を求める訴えを提起したところ、Yら...
《解 説》
児童福祉法六〇条は、一、二項において、同法三四条一項各号に定める児童の福祉を害する行為に対する処罰を定めるとともに、三項において、児童を使用する者は児童の年令を知らないことを理由として処罰を免れることはできないが過失のないときはこの限りでないと規定している。
ところで、本件は...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、いわゆる貝塚ビニールハウス殺人事件で、強姦・殺人(X1についてはさらに窃盗)の被告として起訴され、一審で有罪判決を受けた後、二審で無罪判決(確定)を受けたX1、X2、X3、X4及び、一審判決に控訴せず服役した後、再審で無罪判決(確定)を受けたX5が、①...
《解 説》
一 事案の概要
X女は昭和四五年ころから民宿を経営していたが、放漫経営もあって当初から赤字続きであり、Xは、運転資金の借入れを繰り返したり、その返済のために無計画に借入れを行ったりした結果、日を追って負債が増大していった。この間、Xの夫T(国家公務員であり、転勤により各地を転...
《解 説》
一 XとY1は共にスポーツ医学関係で名を知られた医師であり、Xは、月刊誌に「三十三歳からのぐうたら健康法」と題する著作(本件著作物)を発表していた。一方、Y1は、出版社であるY2から「あした元気になあれ Dr尾谷のやさしいスポーツ医学」と題する書籍(被告書籍)を刊行した。
本...
《解 説》
一 本件は、被告人が自己の覚せい剤取締法違反の罪で逮捕・勾留中、同房となったYから、同人の覚せい剤使用の事実に関し、覚せい剤を風邪薬だと言ってYに渡したとの虚偽の供述を取調べの際にしてほしい旨の依頼を受け、それに応じて右虚構の事実を取調検察官に対して供述し、その旨の検察官調書を...
《解 説》
一 本件は、Xが、Yに対して、主位的に、XY間の建物(店舗居宅)賃貸借契約が合意により期間満了と同時に終了したことの確認を求めるとともに、不法占有に基づく賃料相当の倍額の損害賠償を請求し、予備的に、本件賃貸借契約が継続していることを前提として約四か月間の賃料及び遅延損害金を請求...
《解 説》
一 事案の概要
本件土地の所有者であるXは、A株式会社に対し、地上権を設定した。A株式会社は、本件土地上に区分所有建物(ホテル)を建設し、区分された部分を本件地上権の割合部分とともに一般に分譲した。A株式会社は分譲を受けた各地上権者から各割合的持分の地代を徴収し、まとめてXに...
《解 説》
一 第四〇回衆議院議員総選挙(以下「本件選挙」という。)は、平成四年法律第九七号(以下「平成四年改正法」という。)により改正された公職選挙法の衆議院議員定数配分規定(同法一三条、別表第一及び附則七ないし一一項。以下「本件定数配分規定」という。)に基づいて、平成五年七月一八日に施...
《解 説》
一 事故の発生等
Xら夫婦の子A(昭和五一年一月二〇日生まれの男児)は、同年四月一三日(生後八三日目)に国立大学医学部附属病院構内に所在する保育所でうつぶせ寝により睡眠中、仮死状態で発見され、医師の手当てを受けたが、無酸素性脳症による後遺症を残し、同五二年四月一五日、窒息死し...
《解 説》
一 本判決は、遺留分権利者が特定の不動産の贈与を減殺請求した結果取得した共有持分権に基づく登記請求権が消滅時効にかかるか否かについて、最高裁としての判断を示したものである。本判決は、消極の結論を採ったもので、大方の予想に沿うものであるが、学説上・実務上の争点に決着をつけたものと...
《解 説》
一 本件は、診療契約上の債務不履行を理由に損害賠償を求める未熟児網膜症に関する医療過誤訴訟である。一審以来の主要な争点は、昭和四九年一二月に未熟児として生まれたXがYの設営する甲病院の診療を受けた当時、Xに対し定期的眼底検査及び光凝固法を実施すること、あるいはこれらのために転医...