《解 説》
Yらは、肌着の卸販売等を業とするXとの間で女性用特大サイズの下着類をXが取引するメーカーに試作させたうえ、生産、納品させ、Y側で販売するとの打合せを頻繁に行ったが、約八か月後、Yらは作業の打切りを申し出た。Xは、Yらとの間に主位的に販売契約、予備的に製造物供給契約があったが、Y...
《解 説》
一1 Xの夫A(昭和九年生)は、市立中学校の教員であったが、昭和五六年五月一九日、体育授業直後、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症して死亡した。Aは、同三月まで五年間生徒指導主事として生徒指導全般を担当していたが、同校は、生徒の教師や他の生徒に対する暴力など深刻な問題行動が多...
《解 説》
一 X1とX2の長男Aは、平成元年一月当時、東京都立田無工業高校の一学年に在学中であって、同校の企画で同月二三日から二五日までの二泊三日の日程で菅平高原で行われたスキー教室に参加したものであるが、二三日の深夜ないし二四日の早朝、喘息の発作が始まったので、スキー講習会を休んで宿泊...
《解 説》
一 本件は、被告の職員であり、通信産業労働組合の組合員である原告が、全労連の結成大会に参加するため、被告の設置する職員の訓練・研修施設でのディジタル交換機の保守業務についての集合訓練期間中の一日につき、年休を取得する旨請求(時季の指定)をしたところ、被告から時季変更権を行使され...
《解 説》
本件は、Xが、A精神病院を開設するYに対し、精神病者でも精神病質者でもないのに精神衛生法(現在の精神保健法)三三条所定のいわゆる同意入院としてYによって違法に同病院に入院させられたとして、損害賠償を求めた事案であって、本誌八一八号一〇八頁に掲載された福岡地方裁判所昭和六一年(ワ...
《解 説》
一 本件は、Xらが、Y(特許庁長官)に対し、特許出願についての手続補正書の不受理処分の無効確認と、右不受理処分を前提としてなされた出願無効処分の取消しを求めた事案である。
本件の出願当初の願書ではX2の代表者がAと記載され、委任状一部追完とされていたため、YからX2の委任状の...
《解 説》
本件は、Yが自宅において、販売店Aから袋帯ほか一点を三〇万円で購入するとともに、信販会社Xとその代金について立替払契約を締結したものの、その直後に、右代金を支払えないとして、Aに売買契約を解消する旨の意思を口頭で伝えたが、その約二〇日後にXからAに右商品代金が支払われ、Xから割...
《解 説》
本件は、先に本誌八四二号二一〇頁で紹介した原判決(大阪地裁平5・4・27第四刑事部判決・付審判請求事件)に対する控訴審判決である。事案の概要は、「昭和六〇年度のプロ野球において二一年振りに優勝した阪神タイガースのファン多数が大阪市内でお祭り騒ぎを繰り返し、その間不法事犯も続発し...
《解 説》
1 本件は、日本の大手半導体メーカーである原告と米国大手半導体メーカーである被告との間の半導体装置に関する特許権をめぐる訴訟として報道され、社会の注目を集めた事件である。
本件で問題となっている特許権は、報道で「キルビー特許」、「キルビー二七五特許」などと呼ばれて紹介されてい...
《解 説》
本件は、訴訟費用(通訳費用)の負担を命じられた外国人が、検察事務官から右訴訟費用の納付告知書を送付されたので、刑訴法五〇二条の裁判の執行に関する異議を申し立てたものである。裁判所は、右申立ては不適法であるとした上、通訳費用の負担を命じることは、「市民的及び政治的権利に関する国際...
《解 説》
Xは、元警察官であり、強盗殺人罪により死刑判決を受け、上告取下げにより確定した者であるが、Yの発行する週刊誌にXが警察共済組合から退職年金を受給していたことに関する記事が掲載された。Xは、①右受給事実、②受給月額、③毎月の書籍講読料の支出の摘示は、Xのプライバシーを侵害するもの...
《解 説》
一 事案の概要
Xは別訴の書証として提出するとの理由でYに対し、Aの本籍と続柄を省略しない住民票の写し、戸籍謄本、戸籍の附票の写しの交付請求をした。甲市市長であるY1は、住民票についてはAの住所、氏名、年令及び性別のみを記載した写ししか交付できないとして拒否し、戸籍謄本、戸籍...
《解 説》
一 本件は、付近住民が、暴力団組長を相手方として、建物を組事務所として使用することの禁止等を求めた仮処分について、これを却下した原決定を取消し、差戻した抗告審決定である。
原審と抗告審との結論を分けたのは、抗争の切迫性に対する評価の差異に基づくと推測されるが、本決定は、暴力団...
《解 説》
一 本件は、埼玉県議会議員で同議会内の会派の一つである自由民主党議員団(以下「自民党議員団」という。)に所属している被告人が、同じ会派に所属する五名の同僚議員に対して合計六四〇万円の現金を提供した行為につき、間近に予定された同議会議長選挙に際し、自己を自民党県議団の議長候補者と...
《解 説》
一 事案の概要は、次のとおりである。
大韓民国(以下「韓国」という。)籍を有するAは、韓国籍を有するYと日本国内で婚姻し、二年余の婚姻生活の後に夫婦関係が破綻して別居するに至ったが、夫Yが行方不明となったため、離婚届は提出しないままでいたところ(なお、Yの韓国戸籍には、Aとの...
《解 説》
本件は、自動車事故による業務上過失致死傷被告事件について、訴因変更手続を経ることなく訴因と異なる注意義務及び過失を認定したことが違法とされた事例である。
本件公訴事実(原審における訴因変更後のもの。以下、「本位的訴因」という。)は、被告人が自車を時速九〇ないし一〇〇キロメート...
《解 説》
本件は、金融機関の管理職の立場にあった者に対する懲戒解雇が権利の濫用に当たるかどうかが争われた事案である。
本判決認定事実によると、原告は、大手損害保険会社の自動車営業課の課長であったが、積立保険契約を紹介してもらうことを目的に、銀行に対して個人名義の預金を設定し、そのために...