《解 説》
XらはY市の住民であるが、二度にわたりAらに対し、Y市の公金による接待や私的飲食を違法であると主張して住民訴訟を提起したところ、被告の一人であるAはいずれも自己に対する請求を認諾した。Xらは、右認諾は地方自治法二四二条の二第七項にいう「勝訴」に当たると主張し、同条項に基づき、Y...
《解 説》
一 本件は、原告がその農業に関する事業所得についてされた所得税の更正処分の取消しを求めたものである。原告は、推計の必要性及び合理性を争うとともに、いわゆる実額反証を試みたが、いずれも容れられなかった。このような事案に対する結論のみを見る限りでは、それほど珍しいものではないが、本...
《解 説》
本件は、大阪府が茨木市に建設計画中の安威川ダムの地質調査資料の公開を求めた大阪府の住民が、部分公開(一部非公開)決定を不服として、非公開部分の取消しを求めた訴訟である。一審判決は請求棄却としたのに対し、本判決は非公開決定を取り消したものであり、当時、住民側逆転勝訴などとして、大...
2 登記薄謄本交付手数料訴訟第一審判決
登記手数料令2条1項は、憲法31条・41条・84条、不動産登記法21条3項に違反しない
(富山地裁平6・6・29判決)
《解 説》
一 本件は、土地区画整理事業における換地予定地的な仮換地の違法性が争われた事案であり、Xらは、仮換地の違法事由として、①照応原則違反、②換地計画を定めずに換地予定地的な仮換地を行った、③換地設計基準に合致していないことを主張した。
二 本判決は、まず前記一の②の主張に対して、...
《解 説》
X社は日本企業であり、中国資本との合弁によりM社を設立した。X社は、中国との貿易に熟達したY1社(代表者Y2)との間でM社についての企業管理代行委託契約を締結し、X社からY1社にその手数料として毎月三〇万円を支払う約束をした。本件の紛争は、X社からY1社に対し、Y1社がM社の中...
《解 説》
一 原告は、判決別紙目録一記載の本件商標を有している者であり、被告は、カミソリ刃及びその包装に「KⅡ」からなる被告商章(判決別紙目録二記載)を付して、製造販売している。
本件は、原告が、本件商標は外観上「K」と「Ⅱ」の接合体と看取できるから被告標章が本件商標に類似するとして、...
《解 説》
本件は、XがY証券会社に対し、その従業員Aの違法な勧誘によって、XがY会社に保護預けしていた自己所有の株式を、Aの信用取引の保証金として利用することを承諾するかわりに、利益金六〇〇万円を支払う旨の契約をしたが、その支払をせず、その期間内に利用させた株式が値下りし六〇〇万円の損害...
《解 説》
平成二年に天皇の即位の礼及び大嘗祭がとり行われたが、その一環として同年一〇月一〇日大分県玖珠郡玖珠町において主基斎田抜穂の儀が行われ、これに県知事Y1、副知事Y2及び農政部長Y3が参列した。Xらは同県の住民であるが、右抜穂の儀に県知事らが列席することは政教分離の原則(憲法二〇条...
《解 説》
本件は、じん肺患者の自殺について業務起因性を肯定した表記大分地裁判決の控訴審判決である。本判決は、被控訴人(原告)の請求を認容した原判決を取り消して被控訴人の請求を棄却しているが、本判決と原判決とで認定された事実は全く同一であり、両判決で結論を異にしたのは、事実に対する評価と法...
《解 説》
一 本件は、交通事故に遭った原告が、その加害者である被告に対し、自賠法三条に基づき、交通事故後に発症した顔面神経麻痺は交通事故と相当因果関係のある傷害であるとして、これに起因して就労できなかった期間の休業損害及び後遺障害による逸失利益等の損害賠償を求めたという事案である。
二...
《解 説》
一 本件は、中学生七名が高校生である申立人を取り囲み強盗に着手したところ、申立人が護身用に携帯していたナイフでリーダーの中学生を刺し殺した事案で、盗犯等の防止及び処分に関する法律(以下「盗犯等防止法」という。)一条一項の正当防衛の成立の有無が問題となったものである。
二 事案...
《解 説》
一 本判決が認定したところによれば、Xは、昭和四四年九月二三日以降、胃潰瘍、過敏性大腸症候群との診断によりA医師の治療を受け、同年一二月一七日以降、約一か月余にわたってY1が製造し、Y2が販売したキノホルム剤(強力メキサホルム)を一日当たり六個づつ服用したところ、その後も腹痛や...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、原告が住民監査請求をしたところ、監査委員から却下されたため、監査委員を被告として住民監査請求却下処分の取消を求めた抗告訴訟である。
1 原告は、市長がした公金の支出が違法又は不当であるとして、地自二四二条に基づいて住民監査請求をした。
2 これ...
《解 説》
一 並行輸入については、商標権に関する裁判例が多いが、本件は著作権(頒布権)に関するものである。Xは、アメリカ合衆国において適法に製作販売されたディズニー映画「一〇一匹わんちゃん」のビデオカセットを輸入し、これを日本国内において販売しようとしたところ、日本国における映画のビデオ...
《解 説》
Xは、A県警(Y本部長)の警官であったが、昭和六一年内にYから地方公務員法二八条一項一号(勤務実績が良くない場合)及び三号(その職に必要な適格性を欠く場合)に該当するとして分限免職処分を受け、これを不服として右処分の取消請求の訴えを提起した。Xは右訴訟において、Xの昭和四八年以...
《解 説》
一 本件の事案は、東京都に本店を有する信販会社の原告が、パーソナルコンピューターリース契約の主債務者及び連帯保証人(いずれも山口市居住)を被告として提起したリース料請求訴訟事件において、リース契約約款中の管轄合意条項の効力が争点となったものである。
二 原告会社は、リース契約...