《解 説》
土地・建物の競売事件で、申し立て抵当権の被担保債務者が、抵当権の設定登記前から、競売建物を倉庫、事務所、作業所などとして、使用していることが判明した。
このような被担保債務者に対して、買受人が引渡命令の申立てをした場合に、認められるかどうかが問題となるが、本執行処分(物件明細...
《解 説》
一 A弁護士会は、その所属弁護士である原告に対し、退会を命ずる旨の懲戒処分を行った(懲戒事由とされた非違行為の内容については、原判決本誌七一〇号一二九頁参照)。原告は、これを不服として、被告(日本弁護士連合会)に対して審査請求をしたところ、被告は、A弁護士会のした右懲戒処分を変...
《解 説》
一 被告人は、夜間、片側二車線の道路の第二通行帯を時速約四〇キロメートルで進行中、折から被告人車の進路上を無灯火のまま対向進行して来た普通乗用自動車を前方約七・九メートルに迫って初めて発見し、急制動の措置を講じたが及ばず、同車と正面衝突し、その結果対向車の運転者が死亡したという...
《解 説》
一 事案の概要は、次のとおりである。
上告人(Y)は、ハイヤー会社であり、その乗務員の給与は、主として、基準内賃金及び歩合給から成っており、歩合給は、当該乗務員の運賃総収入から一定の金額(以下「足切額」という。)を控除した後の金額に一定の支給率(以下単に「支給率」という。)を...
《解 説》
一 被告人は、単独又は他の者と共謀のうえ、わいせつなヴィデオテープや雑誌等を本邦内に持ち込み又は持ち込もうとしたとして、関税法一〇九条の輸入又はその未遂罪で起訴されたが、被告人は、これらわいせつ物をもっぱら個人的鑑賞の目的で入手したものであり、頒布、販売等の目的は全く有していな...
《解 説》
一1 本件は、自己所有地(七三三・八七平方米)上に園舎等を設置する幼稚園が、隣接する土地(二筆小計一六九二・九平方米、以下本件土地という)をその運動用地として賃貸借契約を結んだ場合に建物所有を目的とする賃貸借が成立するかどうかが争われたもので、調停による約定の賃借期間経過後に当...
《解 説》
一 いわゆる帝銀事件の死刑確定囚であった上告人が(なお、上告人は上告後の昭和六二年五月一〇日死亡)国に対し、上告人については死刑判決確定後三〇年を経過し時効が完成しているから、右時効完成後である昭和六〇年五月七日以降の拘束は違法であると主張して、国家賠償法一条一項に基づき、一日...
《解 説》
日蓮正宗総本山の宗教法人であるX(債権者)は、Y(債務者)らが代表者である政治団体が街頭宣伝活動等を展開したのに対して、これを禁止する旨の仮処分決定を得た。これに対して、Yらが仮処分異議を申立てたのが本件である。
本決定は、要旨次のとおり判示して、仮処分決定を認可した。すなわ...
《解 説》
本件は、マンション住人であるXからそのマンション管理組合(法人格なき団体、A組合という)の理事長であるYに対する訴訟である。XはA組合の構成員であるが、①A組合総会は、衛星放送アンテナ設置決議をしたが、その決議は具体的な工事内容の説明がなく、反対者につき採決をとる方法によったの...
《解 説》
本件公訴事実は、被告人が常習として、被害者方において、腕時計一個を窃取したというものであるが、被告人はこれを否認し、犯人と被告人の同一性が争われた。
一審判決は、①被告人が、本件被害物件を所持しており、その入手経緯についての弁解が信用できないこと、②被害物件の入手の経緯につい...
《解 説》
XはY市の職員であり、嫌煙運動に携わっている者であるが、勤務先である市庁舎内で禁煙が完全に行なわれていないため、健康被害を被っていると主張し、人格権に基づき、市庁舎の事務室全部の禁煙と、これまで市庁舎内を禁煙としなかったことが安全配慮義務違反ないし不法行為に当たると主張し、精神...
《解 説》
一 本件は、職業病罹患を原因とする損害賠償請求事件であるいわゆる日鉄鉱業松尾採石所じん肺訴訟である。
Xらは、Y1(日鉄鉱業株式会社)の松尾採石所においてY1との間の請負契約に基づいて坑道掘進等の作業をしていたY2(合名会社菅原工業)に雇用され、昭和四一、四二年ころから右作業...
《解 説》
一 昭和五四年九月、鹿児島県の屋久島地方に台風一六号が接近襲来したが、その際、多量の降雨による山地崩壊により土石流が発生し、これが土面川と永田川に流れ込んだことにより河川が溢水し、民家一二棟が流出又は全壊するなどの災害(以下「本件災害」という。)が発生した。
そこで、本件災害...
《解 説》
一 X1とX2の子A、Bは、平成元年五月当時、佐賀県神埼郡神埼町に居住していたが、同月二八日午後、友人らとともに近くの馬場川排水機場に赴き、門扉を乗り越え、フェンスの隙間を通り抜けて導入路に入り、アメンボ狩り等をして遊んでいたところ、Bが斜面を滑り落ちて沈砂池にはまり、これを助...
《解 説》
一 X1、X2は、いずれも京都市内のタクシー会社であるが、両会社のタクシー運転手三名が、昭和五二年から昭和五九年にかけてタクシー運転手として業務に従事中に追突事故にあい、むち打症として労災認定を受けて災害補償給付を受けたため、事業主として多額の保険料を徴収されることになった。
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