《解 説》
一 本件は、Y社と共同してゴルフ場開発にかかわっていたAが、Y社に対し、①主位的に、AとY社との間にはゴルフ場建設を共同事業目的とする組合契約が成立しており、右組合契約終了後の残余財産清算金として一億円、②二次的に、Y社とAとの間には委任又は準委任契約が成立しており、右に基づき...
《解 説》
一 本件は、殺人等の罪で第一審において死刑を言渡され控訴を申立てた被告人が右控訴を取下げたのに対し、弁護人から右控訴取下の効力に関し疑義が提出されたため、裁判所が決定によりその見解を表明したものである。
弁護人は、(1)被告人は本件控訴取下書を提出した当時、その意味を認識し理...
《解 説》
一 近時、弁護過誤訴訟や弁護士報酬をめぐる紛争など弁護士が訴訟当事者となる訴訟類型が増加する傾向が顕著になってきている。本件も、弁護士ともとの依頼者との間に発生した紛争にまつわる損害賠償請求訴訟である。また、「裏切られ余計な裁判、弁護士に『一四〇〇万円支払え』」という見出しで新...
《解 説》
一 本件は、全国税関労働組合(全税関)神戸支部(以下「原告組合」という。)とその組合員一四一名(以下「原告組合員」という。なお、一部の者の地位を相続人が承継している。)が、神戸税関長が原告組合員に対して組合員であることを理由に昇任、昇格、特別昇給において差別的な不利益取扱いをし...
《解 説》
Xは強盗殺人等の罪により第一審で死刑判決の言渡しを受け、上告中の者であるが、Xが購読していた新聞及び差入れを受けた週刊誌に掲載された記事中の別の被疑者Aの顔写真について拘置所長が閲読を不許可とし、墨塗りする抹消措置を施したことを違法であると主張して、Y(国)に対し慰謝料の支払を...
《解 説》
本件は、行方不明の債務者に対し、横領の損害賠償債権を有する債権者が、債務者の給料及び退職金債権を被差押債権として、債権差押え命令の申立てをした事件である。
債務者は、行方不明となって約五年経過しており、その間給料や退職金を取りにくることもなかったので、債権者は、法律の定める差...
《解 説》
一 本件は、銀行預金債権の差押命令に対する執行抗告事件である。差し押さえられた銀行預金は、もっぱら厚生年金及び国家公務員共済年金の振込によって成立したものであった。これらの年金は、いずれも差押禁止債権とされている(厚生年金保険法四一条一項、国家公務員等共済組合法四九条)。そこで...
《解 説》
本判決は、旧国鉄の高架下施設の賃貸借に借家法が適用されるのか否かにつき、これを肯定した原審の判断を最高裁が是認したもので、事例的な判断であるが、実務的な意義は少なくないと思われる。
事案は、旧国鉄の鉄道高架下施設の賃貸などを目的とする訴外会社から本件施設物の使用承認を受け、そ...
《解 説》
本件で紹介したいのは、書面によらざる贈与が相続財産額算定上の控除対象となる債務に該当するか否かの判断である。相続税法一三条一項一号は「被相続人の債務で相続開始の際に現に存在する」債務を控除対象とし、更に、同法一四条一項は控除対象の債務は「確実と認められるもの」に限っている。
...
《解 説》
一 水俣病に関する訴訟の概要
本件は、いわゆる水俣病損害賠償訴訟のうち、東京訴訟の第一審判決である。
水俣病損害賠償訴訟は、熊本県不知火海周辺の住民が、チッソ株式会社水俣工場から排出されたメチル水銀に汚染された魚介類を摂取したことによって水俣病に罹患したとして、メチル水銀を...
《解 説》
一 X1~X11はY会社(JR東日本)の従業員であるが、運転所事務室に無断で立ち入り、退去通告に従わなかったこと等(以下「本件行為」という。)を理由に、X2は訓告、その余のXらは厳重注意の各処分(以下「本件処分」という。)をY会社から受けた。
Xらは、Xら全員について本件処分...
《解 説》
東京都区内にあるいわゆる環状六号線道路を拡幅し、併せてその地下に高速道路及び地下鉄を通すという都市計画事業に関し、右道路の沿線に居住し、或いは土地を所有する等している住民ら多数が、建設大臣のした右各事業の認可のうち、東京都知事に対してした地上拡幅道路整備事業の認可及び首都高速道...
《解 説》
本件は、売買代金請求訴訟を提起され、訴状等が書留郵便に付して送達され、欠席判決を受けたYが、送達が違法であるとして控訴したケースである。
本判決は要旨次のとおり判示して、原判決を取消し、原審に差し戻した。すなわち、本判決は、①本件では、平成二年一〇月四日に訴訟が提起された後、...
《解 説》
一 本件の事案の概要はこうである。京都府は、いわゆる府政記者クラブに対し記者室を貸与し、取材の便宜を図っている。京都府の住民である原告は、これを違法な公金支出であると主張した。記者室の電話代、ファクシミリ代などや専属の女子職員の給与の公金支出、記者室の無償貸与が財産の管理を怠る...
《解 説》
本判決は、最三小判昭63・7・19民集四二巻六号四八九頁、本誌六八一号一一七頁の差戻後の控訴審判決であり、その事案の概要は、以下のとおりである。控訴人高橋の設立した控訴人会社は、右高橋の考案に係る本判決添付の別紙第一目録記載の自動車接地具(車体に溜まった静電気を地上にアースする...