《解 説》
本件は、自動車会社の新入社員として五日間の合宿訓練を受けたXが、その合宿訓練により神経症になったと主張して、労働者災害補償保険法に基づく療養補償給付と障害補償給付を請求したが、労働基準監督署長(Y)から各給付を支給しない旨の決定を受けたため、その決定の取消を求めた事案であり、X...
《解 説》
一 事実関係
1 Y(被告・控訴人・女)は、昭和六二年一二月姉甲と共同で本件土地を買い受け、持分Y一〇分の九・甲一〇分の一の所有権移転登記を経たが、Yと甲は共同で同六三年本件土地上に本件建物を建築し、同年一一月それぞれの持分を二分の一とする共有とし、その旨の所有権保存登記を...
《解 説》
本件は、遺産分割の協議の申入れ又は調停の申立てを遺留分減殺の意思表示とみることができるかどうかをめぐる問題を扱ったケースである。
被相続人Aは、昭和五二年八月一日死亡し、相続人は、B(長女)、Xら(二、三女)、Y(長男)の四人である。
Aは、昭和二二年本件第一土地建物を購入...
《解 説》
一 事案の概要
本件は、原告らの長男Aが自宅の二階の窓の手すりに身体を二つに折るようにしてもたれかかった状態で死んでいた事故について、原告らが、Aは被告が設置した家庭への引き込み電線により感電死したものであるとして、電気供給契約に付随する債務の不履行責任及び民法七一七条に基づ...
《解 説》
一、本件の事案
Xは、自己がY1社の唯一の株主でありかつ代表取締役であったところXの内縁の妻Y2が不法な本件各株主総会決議を行って自己をY1社の取締役、代表取締役から排除したと主張して、Y2~Y11(Y3以下は、X、Y2間の子ら等)ら現在のY1社の登記簿上の各員の職務執行停止...
《解 説》
Xはフリーの照明家であるが、Y県が設置管理する多目的ホールにおいて行われる予定の芝居公演のためシーリングライトの操作準備をするべく、天井裏のキャットウォークからシーリングライト付近の梁上に足を掛けようとしたところ、誤って九・五メートル下の客席補助椅子上に転落し、骨盤骨折等の傷害...
《解 説》
平成元年四月に施行されたS町議会議員一般選挙において、選挙会は最下位の当選者をZ=森長巖(森長イワオと届け出)と決定し、町選挙管理委員会はその旨告示した。同選挙会の得票計算によれば、Zの得票は二一八・三八六票、次点のXの得票は二一八票で、その差はわずか〇・三八六票であった。Xは...
《解 説》
一、本件は新聞発行者の著作権に基づく差止請求を、将来発行される新聞に関するものを含めて認めた仮処分事件であり、債務者からの異議申立てに対する審理の継続中であるが、新聞報道等のなされた事件であるので紹介する。
二、債権者はアメリカの代表的な経済紙「ザ・ウォール・ストリート・ジャ...
《解 説》
一、本件は、アメリカ合衆国オハイオ州においてYがXにノウハウ侵害の差止、不当利得返還及び損害賠償を求めて訴えを提起したのに対し、Xは欠席のまま応訴せず、日本で差止請求権並びに不当利得返還及び損害賠償債務の不存在確認を求めた事案である。
Yは、国際裁判管轄の不存在を理由に訴えの...
《解 説》
一 宝石の卸売・販売・修理・加工等を営むXは、客からダイヤの裸石一個の加工を依頼されてこれを預かり、Xの子会社であるAの工場に送ってダイヤリング加工をさせた。Aは、Y(宅配便業者)の代理店を通して、Yに右ダイヤ及びXから同様に修理加工用として預かっていたルビーの指環一個の運送を...
《解 説》
一 Xらは、昭和六〇年六月一六日、東京都中央区内の自動車駐車場の塀に、都議会議員選挙立候補予定者の演説会告知ポスターを貼り終えた後、自転車に乗って越前堀公園付近に至ったところ、警視庁中央警察署警備課の警察官らに停止を命じられて質問されたうえ、中央署に車で連行され、同署においても...
《解 説》
一 本件は、東京都大田区内の宅地(約九八平方メートル)の賃料増額請求訴訟において、相当賃料額が争われた事例である。
Xの先代は昭和三一年本件土地をYの先代に賃貸し、その後Xが賃貸人の地位を、Yが賃借人の地位をそれぞれ相続によって承継した。右賃貸借の賃料は、昭和五二年一月以降は...
《解 説》
Aは昭和六三年四月一四日当時生後六か月で、その日の朝にY1が経営する保育園に預けられたが、突如顔面蒼白、チアノーゼ、呼吸停止等の症状を呈した。Aは近くの病院に搬送され、更に神奈川県立こども医療センターに転送されて治療を受けていたが、約一〇か月後に死亡した。
そこでAの両親であ...
《解 説》
一 本判決は、かねて被告人になついていた被害者(勉ちゃん、当時小学一年生)を誘拐して殺害したとして起訴された被告人に対して無罪を言い渡した第一審判決を事実誤認を理由に破棄し、自判して被告人を無期懲役に処した控訴審判決である(第一審判決は判時一二九四号一四六頁に登載されている)。...
《解 説》
一 本件は、覚せい剤の自己使用事犯において、尿の提出前の警職法三条一項一号の保護手続を違法とし、その過程において行われた採尿手続も違法ではあるが、右違法は令状主義の精神を没却するほど重大なものではないとして、右手続によって得られた尿についての鑑定書を証拠として採用し、被告人を有...