《解 説》
Xは宅建業者であるが、宅建業法六九条一項の聴聞手続を経たうえ、Y知事からXの違法行為は「反復継続、その他諸般の事情に照らし、情状が特に重い」との理由により、宅建免許を取り消された。聴聞手続の過程において、Xは関係書類の閲覧・謄写を求めたところ、Y(都市部建築指導課宅建指導班担当...
《解 説》
日本在住のXが、ドイツを訪れた際、日本の法人Y1のドイツにおける現地法人甲に対し、ベンツを購入したい旨申し込んでいた。ところで、ドイツにおいては、国内の物品売買に対し一四パーセントの付加価値税が掛かるが、輸出品についてはこれが掛からないところから、甲がドイツにおける自動車販売会...
《解 説》
一、被拘束者三名の父親(請求者・拘束者の夫)が新興宗教(オウム真理教)に入信した拘束者(請求者の妻・被拘束者らの母親)が被拘束者らを連れて家出し、被拘束者らを同教の施設で生活させ、これを拘束しているとして、人身保護法に基づき被拘束者らの引渡しを請求した事案。被拘束者らの年齢(原...
《解 説》
一、本件は、A管理組合(権利能力なき社団)が、昭和六一年Yらに対し係争土地に埋設された水道管の手抜き工事等を理由として一億二〇〇〇万円の損害賠償請求訴訟を提起し、係属裁判所で審理中のところ、平成元年一二月に「訴えの変更」を申立てる旨の準備書面を提出し(この準備書面はYらに送達さ...
《解 説》
一、本件は、業務上横領罪の起訴に対して単純横領罪の成立を認めて有罪を言い渡した原判決について、公訴時効の完成を看過したとして最高裁がこれを破棄し、免訴を言い渡した事案である。
二、本件被告人は、業務上横領罪により昭和六一年三月七日に起訴された。公訴事実の要旨は、「宝飾品の加工...
《解 説》
一、本件はスモン訴訟の最新判決であり、また唯一の高裁判断である。
周知の通り、スモン病(亜急性脊髄視神経症)とは、キノホルムに起因すると考えられる中毒性神経障害であって、昭和三〇年代後半から、キノホルムの使用が禁止される昭和四五年まで多数の患者が発生し、キノホルムを製造・販売...
《解 説》
一、事案は明確でないが、使用者(会社)と労働者との間で、企業内の低利金融について相殺予約の約定が成立していたようで、相殺予約に基づく相殺の適否が争われており、事件名が取立金請求事件であることを考慮すると、労働者が、原告になって、相殺を無効として、不払分を取立金として請求したもの...
《解 説》
本件は、印刷業者が、いわゆるホテトルの経営者の依頼を受けてピンクちらしをまとめた宣伝用小冊子を作成したことにつき、売春防止法六条一項(周旋)の罪の幇助の責任を問われた事件である。一審の東京地判63・4・18本誌六六三号二六九頁は、事実認定の問題として、故意の不存在をいう弁護人の...
《解 説》
本件は、貸金の請求であり、原告は、被告の利息の支払について、貸金業の規制等に関する法律四三条のいわゆるみなし弁済規定の適用を主張し、利息制限法の制限利率を超過した分も、元本に充当せず、これを適法に取得することができるものとして、貸金残額を計算して請求している。
貸金業法四三条...
《解 説》
本判決は、民訴法旧七四四条に基づく異議の申立てに対するもので、保全の必要性が認められないとして、債務者に対する債権仮差押決定を取り消した一事例である。
仮差押え及び仮処分においては、いわゆる被保全権利と保全の必要性が実体的要件となることについては、判例学説上ほとんど異論がなく...
《解 説》
一、Xは、いわゆるロス疑惑の渦中の人物であるが、昭63・8・7Aに対する殺人未遂等被告事件について東京地裁で懲役六年の有罪判決を受け(控訴中)、さらに、いわゆる銃撃事件(殺人被疑事件)について昭63・10・20逮捕され、11・10起訴されている。Yは、昭63・10・21夕刊に「...
《解 説》
一、本判決は、賄賂として提供された現金五〇万円を受領した市議会議員である被告人につき、賄賂性の認識を欠くとして無罪を言い渡した原判決を、検察官の控訴を容れて、事実誤認を理由に破棄し、収賄罪の成立を認め有罪の自判をした控訴審判決である。事案及び原判決の概要については、本判決冒頭の...
《解 説》
一、被告は土地区画整理法に基づいて設立された土地区画整理組合であり、原告は被告が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内に宅地を有している。被告が原告所有の宅地について換地処分を行ったが、その内容は従前の宅地三〇九三平方メートル(本件土地)のうち周辺部の三三三・七平方メートルが...
《解 説》
塵芥収集車のテールゲートが降下して作業員二人が死亡する事故が発生し、その使用者であったXが業務上過失致死事件被疑者として立件・書類送検されたので、これを警察が報道連絡簿に記載して報道機関に閲覧させたところ、新聞社三社は翌日の新聞紙上に送検事実をXの実名・呼び捨てで報道した。そこ...
《解 説》
一、昭和四九年八月末の豪雨により、多摩川の狛江市猪方地区地先で、河道内に設置されていた取水堰及びその取付部護岸の欠陥から堰の右岸側の護岸が破損し、そこから堰を取り付けてあった高水敷(通常は水底とならない河道内の高台部分)に欠け込みが生じ、この欠け込みが流水の浸食により拡大し、つ...
《解 説》
一、賃貸人Xは賃借人Yの代理人であるA(Yの子供)との間で、昭和六二年一月一日から同年六月三〇日までは固定資産税の三倍である月額一九万〇五〇〇円を、同年七月一日以降は固定資産税の三・五倍の月額二二万二二〇〇円とする地代の増額を合意(以下「本件合意」という。)したが、Yは、昭和六...
《解 説》
一、Xは、昭和六〇年七月当時、尼崎市立園和小学校の教諭として勤務していた者であるが、同月五日、神戸電鉄大池駅前で、阪急電鉄六甲駅に向うべく、Y会社のタクシーに同乗したが、右タクシーが六甲トンネル内において停車中の自動車に追突したため、外傷性頸部症候群、腰部・右上下肢打撲の傷害を...