1 会社更生手続開始決定後に株主は代表訴訟を提起することができない 2 会社更生手続終結後においては、株主は更生手続中の取締役の行為につき代表訴訟を提起できるが、当該行為は管財人としての行為であるから請求は理由がないとされた事例
教師の体罰が正当な懲戒権行使の範囲内にあるとされた暴行罪の無罪判決が確定しているのにもかかわらず、これを疑問として執筆された体罰批判の論稿による名誉毀損について違法性阻却が認められた事例
外国に駐在する日本の大使、公使、領事に対してした戸籍の届出に関する処分の不服は、戸籍法118条を類推適用して家庭裁判所に対してしなければならない
1 地価公示法9条に規定する「公示価格を規準」とすることの意義 2 地方公共団体が定めた市営駐車場用地の取得価格が、「公示価格を規準」として定められたものと認められた事例
マンション内の店舗のカラオケ騒音が住民の迷惑になり、賃貸人と賃借人間の信頼関係を破壊するに足るとして店舗賃貸借契約の解除が認められた事例
《解 説》
建物所有を目的とする土地賃貸借契約の更新が争われる場合、土地所有者から正当事由の補完事由として立退料の提供が申し出られることが多く、しかも、立退料の提供は、土地所有者の異議と同時に申し出られる場合だけでなく、土地所有者の借地人に対する土地明渡請求訴訟の提起時や、更には土地明渡訴...
当座預金口座が資金不足であったにもかかわらず手形金を支払った銀行のその弁済を受けた手形所持人に対する不当利得返還請求の成否(消極)
事業協同組合と、その構成員である会社を解雇された従業員の加盟する労働組合との間で締結された、右協同組合が右従業員らの就職をあっせんし、同人らに賃金相当額を支給する旨の合意が、労働協約ではなくて、第三者のためにする契約であるとされた事例
頸椎症性脊髄症の患者が、頸椎固定術の手術直後に四肢不全麻痺に陥った事案につき、間接事実を総合して執刀医に手術中に脊髄を損傷した過失があったと認定した事例
1 金銭債権担保のため不動産について買戻特約付売買の形式をとる契約が締結され売買予約を原因とする所有権移転請求権保全の仮登記がなされた場合において、右契約を不動産の帰属清算型譲渡担保契約と解した事例 2 所有権移転請求権保全の仮登記を経由した不動産譲渡担保契約の担保権実行手続等は、譲渡担保権と仮登記担保権の本質的相違に抵触しない限り、できるだけ仮登記担保契約に関する法律の規定を類推適用すべきものであり、清算義務の具体的な確定手続及び所有権移転の効力の制限等についても清算期間を含めて同法律2条、3条を類推適用するのが相当と解すべきである
《解 説》
自白の撤回は、相手方の同意がある場合、又は、自白が真実に反しかつ錯誤に基づいてされたことを証明した場合には許されるとするのが、判例通説であるところ、本件は、相手方から自白の撤回に異議があった場合であるが、自白が錯誤に基づくものではないのに自白の撤回を認めた事例である。
本件の...