1 減額更正処分と訴えの利益 2 増額更正処分の除斥期間である3年を徒過した後に、当該事業年度の所得額の加算と減算を行ない減額更正処分をすることは許されるか(積極)
業務上過失致死傷事件について、およそ不可抗力的な事態が存したとは考えられないとしたうえ、交通事故の実態に即応する形に訴因を変更するよう検察官に対して命令ないし勧告することなく、いきなり無罪を言い渡した1審裁判所の措置に審理不尽の違法(訴訟手続の法令違反)があるとした事例
1 管轄違を本位的とし、著しき損害等を予備的とする移送の申立てとその効果 2 右の場合予備的申立てにより移送決定がなされた場合に相手方からする即時抗告の当否と抗告審の審判の範囲 3 民事訴訟法31条にいう著しき損害に当たらないとされた事例
頭を打ちクモ膜下出血を起こした患者を単なる泥酔状態であると診断したことについて医師の過失は認められないとされた事例
労働者が解雇による旧組合の組合員資格喪失後長期間を経て加入した別組合からの右解雇撤回を交渉事項とする団体交渉申入れを使用者が拒否したことが不当労働行為に当たらないとされた事例
訴訟の第三者たる市長が公害健康被害補償法(公健法)に基づき作成所持している指定疾病の認定及び障害補償給付の支給決定に関する各種資料は民訴法312条3号前段の文書に該当するか(積極)
兵庫県三田市に所在する共同墓地がこれを使用管理してきた「墓くご」の構成員の共有ではなく右墓地の登記簿上の所有名義人の所有であると認められた事例
1 加入電話につきKDDとの間で国際電話利用契約を締結した者は当該加入電話設備から行われた国際通話料金の支払義務を負うとのKDDの契約約款は、公序良俗に反しない
2 ピンク電話の加入者に対するKDDの国際電話料金の支払請求が権利の濫用ないし信義則に反するとの主張を排斥した事例
1 新株発行差止の訴訟において、右新株発行の日から6か月を経過した後に予備的に追加された新株発行無効の訴えが、出訴期間の遵守において欠けるところがないとされた事例
2 新株発行差止の仮処分に違反してなされた新株の発行が無効とされた事例
深夜労働に従事しないタクシー運転手(昼勤者)に対し、現実に深夜労働したタクシー運転手に支払われる深夜手当と同一の率で計算した手当が「深夜手当」ないし「昼勤手当」の名目で支給されていた場合においても、右深夜労働に従事したタクシー運転手に支払われた深夜手当が、法定の深夜割増賃金であるとされた事例
1 穀物相場分析プログラムの磁気記録円盤の譲渡契約の法的性質 2 解析に高度の知識を要することを知らないでプログラムの磁気記録円盤を購入した買主に動機の錯誤があったとして、同契約が無効とされた事例
1 民法社団法人において定款の定める専務理事の理事長代理規定が理事長死亡時に適用なく法人の代表は民法の個別代表原則によるとされた事例 2 同法人の社員資格の取得に理事会の承認が不要とされた事例 3 同法人の社員総会の理事選任等の決議が社員に対する招集通知欠缺のため、或いは議事の進行が会議体の審議に値しないため、不存在とされた事例 4 同法人の新たに選任された理事らの任期が満了し、或いは死亡してもなお同理事らの選任総会決議の不存在確認請求の訴えの利益が失われないとされた事例 5 終局判決後取下げられた訴えの再訴が許されるとされた事例 6 同法人の法人登記の抹消登記請求の訴えの利益がないとして却下された事例