訟務検事が裁判官に任命されて国が当事者である訴訟事件を担当しても、裁判の公正を妨げるべき事情があると認めることができないとされた事件
1 労働基準法39条の年休手当の定めは、賃金の全額を保障したものではないとした事例 2 年休手当額を健康保険法3条所定の標準報酬日額とする旨の定めが、労働基準法39条6項に従ったものにすぎず、年休制度の趣旨を没却し、公序良俗に違反するものとはいえないとした事例
青信号に従って進行する自動車運転者にとって横断歩行者が赤信号に従って横断をさし控えるものと信頼することが許されるとされた事例
債権回収目的の賃貸借の転借人でかつ甲債権を被保全権利とする仮差押執行後に占有を開始した売却不動産の転借人である場合と乙債権の抵当権に基づく競売事件に基づく不動産引渡命令の適否(積極)
中学校の校庭に机で「9」の字を描こうと企て、同校に侵入したうえ、計画を実行するのに障害となる警備員を逮捕監禁した事例
1 元監査役からの閉鎖登記簿の抹消登記手続を求める訴えと訴えの利益(積極)
2 元監査役からの辞任登記抹消請求について辞任の日が実体と異なるにすぎないため更正登記の対象となりうるにすぎないことを理由に棄却した事例
3 役員選任の株主総会決議取消しの訴えの係属中に当該役員が退任した場合と訴えの利益(消極)
4 名誉毀損を理由とする損害賠償請求を棄却した事例
判決宣告期日の直前に国選弁護人選任の請求がされた場合にその選任をしないまま判決の宣告をしたことが憲法31条、37条3項に違反しないとされた事例
1 犯罪の実行に着手したのちの共犯関係からの離脱ないし共犯関係の解消の要件
2 甲は、乙と共謀のうえ共同して被害者に対し暴行を加え、一段落した際乙に対し帰る旨を告げて現場を立ち去ったが、その後に乙が引き続いて暴行を加え、結局被害者を死亡させるに至った事案につき、共犯関係からの離脱ないし共犯関係の解消は認められず、甲は共同正犯としての傷害致死の責任を負うとされた事例
1 公益法人設立の不許可処分の適否に関する裁判所の審査
2 医師会の社団法人設立の不許可処分に裁量権の範囲を超え又はそれを濫用した違法があるとはいえないとされた事例