1 登記簿閲覧の際に登記簿が偽造されたことにつき、登記官の閲覧監視に過失があるとして、これに基づく国家賠償請求の一部が認容された事例
2 固定資産課税台帳の原簿閲覧の際に原簿が偽造されたことにつき、都税事務所の担当官の過失と損害との間に相当因果関係がないとして、これに基づく国家賠償請求が否定された事例
香港の銀行預金の横領を理由とする損害賠償請求については、民訴法21条の準用により、共同被告である日本の会社の子会社である外国法人に対する訴えについても、わが国の裁判所に裁判権があるとされた事例
各自全部の履行義務を負う数人の債務者の全員又は一部の者が和議開始決定を受けた場合に一部弁済を受けた和議債権者が権利を行使しうる範囲
被告人と犯行を結びつける直接証拠のない轢逃げ事件につき、加害車両の特定上決定的に重要な現場遺留塗膜片の鑑定に、鑑定資料のすりかえ・混同の疑いが解消されていないとして、審理不尽・事実誤認を理由に有罪の原判決を破棄差戻した事例
クレジットを利用して締結した商品の売買契約における買主の商品引渡不能による売買契約解除の抗弁をもって信販会社に対抗することができないとされた事例
1 警察官職務執行法2条の職務質問としてではなく、警察法2条の精神に則り、相手の任意な応答を期待してなす警察官の質問は適法である
2 警察官が、けん銃の銃口を空に向け、相手に危害を与えない方法で威嚇発射したのに、弾丸が予期に反して相手の身体に命中した場合、その結果により直ちに右威嚇発射の適法性が損われるものではない
3 警察官職務執行法7条所定の「自己防衛」の必要性が認められ、加害者の身体の枢要部以外の部位を狙って発射された弾丸が、偶然その枢要部にあたって死の結果を招いてもなお法益の権衡は失われないとして正当防衛が認められた事例
日本風の氏名で帰化した韓国人及びその妻から帰化前の韓国姓への氏の変更が「やむを得ない事由」に該当するとして認容された事例