債権者が債務者の就業場所を知りながら就業先不明を理由とする付郵便送達の上申をした場合において、これを受けて債務者の住所に宛ててなされた仮執行宣言付支払命令の郵便に付する送達が違法とされた事例
1 弁護士が紹介者を介して間接的に委任を受けた場合の処置
2 弁護士が複数の相続人から損害賠償請求等の委任を受けた場合の処理
3 弁護士が損害賠償金の請求をする場合に、損害額の算定方法が定型化され標準額が形成されている場合にこれを上回る賠償金を請求するについて相手方に特段の事情の存在等相当の根拠を示す必要があるか
4 相当報酬額の算定
使用者が従業員を懲戒解雇に処し、あるいは刑事告訴を行うことが濫用にわたる場合に、これらのあり得べきことを告知して従業員から退職届を提出させることは、従業員を畏怖させるに足りる強迫行為といえる
国民健康保険法36条4項所定の療養取扱機関が療養の給付としてした診療行為が同法40条の規定による準則に適合しない場合と被保険者の高額療養費支給請求権の有無
訴訟書類が第三者に受領され当事者に送達されないままでなされた原判決につき民訴法420条1項3号に準じて再審事由があるとされた事例
動産売買の先取特権の効力は当該売買契約解除により生じた原状回復義務の履行不能による損害賠償請求権に及ばないとした事例
昭和49年3月出生の未熟児の同網膜症による失明事故につき、当時光凝固法が有効な治療であるとの評価は固まっていたがその診断治療の標準的基準が存在しなかった等とし、これを前提とする眼底検査等の義務がないとして請求を棄却した事例
動産の売主から買主に対し、買主の第三債務者に対する売買動産を材料としてした工事請負報酬金債権を、動産売買の先取特権に基づく物上代位により差し押えることは許されない
1 いわゆる「マントル」「ホテトル」の経営者から依頼されて、その宣伝用散らしを販売し新聞紙上に広告を掲載させた広告代理店経営者が、売春防止法6条2項3号所定の売春周旋目的の誘引罪の幇助犯として起訴された事案につき、公訴権濫用の主張が排斥された事例
2 売春防止法6条2項3号所定の売春周旋目的誘引罪の幇助犯の成否(積極)
小学5年の男児が、通学路を下校中豪雨のため増水していた側溝に転落して溺死した事故について、学校側及び道路管理者の損害賠償責任が認められなかった事例
近隣商業地域内の4階建マンションによりクリーニング店の物干し台の日照阻害が受忍限度の範囲内であるとして、損害賠償請求が認められなかった事例
1 甲会社乙支店の登記がなされ、甲会社の取締役に選任登記されているAが甲会社乙支店長名義で営業取引をした場合において、これが甲会社の営業に関する代理権を有する支配人によってされたものとは認められなかった事例
2 右の場合において甲会社に名板貸(商法23条)に基づく責任が認められた事例
地方公務員法61条4号にいう「あおり」及び「あおりの企て」につき、犯罪の証明がないとして無罪を言い渡した第1審判決を維持した事例