動産の売主から買主に対し、買主の第三債務者に対する売買動産を材料としてした工事請負報酬金債権を、動産売買の先取特権に基づく物上代位により差し押えることは許されない
1 いわゆる「マントル」「ホテトル」の経営者から依頼されて、その宣伝用散らしを販売し新聞紙上に広告を掲載させた広告代理店経営者が、売春防止法6条2項3号所定の売春周旋目的の誘引罪の幇助犯として起訴された事案につき、公訴権濫用の主張が排斥された事例
2 売春防止法6条2項3号所定の売春周旋目的誘引罪の幇助犯の成否(積極)
小学5年の男児が、通学路を下校中豪雨のため増水していた側溝に転落して溺死した事故について、学校側及び道路管理者の損害賠償責任が認められなかった事例
近隣商業地域内の4階建マンションによりクリーニング店の物干し台の日照阻害が受忍限度の範囲内であるとして、損害賠償請求が認められなかった事例
1 甲会社乙支店の登記がなされ、甲会社の取締役に選任登記されているAが甲会社乙支店長名義で営業取引をした場合において、これが甲会社の営業に関する代理権を有する支配人によってされたものとは認められなかった事例
2 右の場合において甲会社に名板貸(商法23条)に基づく責任が認められた事例
地方公務員法61条4号にいう「あおり」及び「あおりの企て」につき、犯罪の証明がないとして無罪を言い渡した第1審判決を維持した事例
抵当不動産の第三取得者の有する優先償還請求権は競売手続上行使する機会を失すれば消滅するとして第三取得者の賃借人がしたこれにもとづく留置権の援用を排斥した事例
1 控訴人の主位的請求棄却、予備的請求認容の判決に対する被控訴人の上告に基づき原判決が破棄差し戻された場合における差戻し控訴審の審判の範囲は予備的請求に限られる
2 右の場合、差戻し審においては、予備的請求原因の仮定的前提事実は、主位的請求の当否とは無関係に、確定的に主張された事実として認定判断すべきである
3 債権者代位権による請求を提起し維持することは債権者取消権による請求の消滅時効について催告に準ずる時効中断の効力を有する