婚姻破綻の主たる責任は不貞行為等をした夫側にあるとし、夫側の本訴離婚請求を有責配偶者の離婚請求として棄却し、妻側の反訴離婚請求を認容した事例
歯科治療を受けた患者から歯科医に対し診断書、診療録、レントゲンフィルムの交付要求を拒否したことが不法行為に当たるとしてなされた請求が排斥された事例
小切手による預金口座への入金を依頼された銀行が、振出人の預金口座から手形金額を引き落としたうえ依頼者の口座に入金処理し、預金通帳にその旨の入金記帳をしたとしても、その処理手続の承認過程において、振出人口座からの引き落しと依頼者口座への入金が取り消されるなど判示のような訂正処理がなされたときは、依頼者と銀行との間に預金契約が成立しないとされた事例
譲渡制限のある株式の名義上の株主からの権利行使に対し、会社は競落による株主の地位喪失を理由にこれを拒みうるとされた事例
1 刑法130条前段にいう「侵入」の意義
2 ビラ貼り目的の郵便局舎立入り行為が労働組合法1条2項の正当性の範囲を越え、実質的違法性に欠けるところはないとされた事例
3 建造物侵入罪の故意が阻却されないとされた事例
1 有線電気通信法2条1項にいう「符号」に当たるとされた事例
2 マジックホンと称する電気機器を電話回線に取り付けた行為と有線電気通信妨害罪および偽計業務妨害罪の成否ならびにその罪数関係
1 自動車運転免許の取消処分を受けた者が、新たに運転免許を取得しても、その日から1年間初心運転者の標識を表示する義務を負う不利益があり、右取消処分の取消しを求める利益があるとされた事例
2 刑事事件の確定判決では酒気帯び運転とされたものにつき、運転免許取消処分の取消訴訟において酒酔い運転と認定、判断された事例
1 書籍製作契約を締結した出版社に、発行時期の遅れもしくは発行書籍の流通のさせ方につき、著作者の主張するような債務不履行責任はないとした事例
2 書籍製作にあたり、著作者に無断で、「まえがき」および「あとがき」のうちの重要な部分を削除した出版社に、著作者人格権中の同一性保持権の侵害があったとして、慰藉料の支払いを命じた事例
選挙に関する報道テレビ番組において、有力候補者の選挙活動のみを放送したとしても、公職選挙法や放送法に違反しないとされた事例
シンナーを吸入したうえ無免許で運転する遊び仲間の自動車でドライブしていた同乗者が運転者の無謀運転事故により死亡した場合、全損害の7割を減額した事例
健康保険法13条の「事業所に使用せらるる者」に該当しないとして、同法上の被保険者としての療養給付を受けた者につき詐欺罪の成立が認められた事例
ガスの熱量変更に伴う器具調整作業の不備が原因となって発生した死傷事故につき、作業員のほか会社幹部についても業務上の過失があるとされた事例
公益法人たる税理士会が政治団体に寄附することは違法であり、かつ、政治献金目的のため特別会費を徴収することは違憲であるとされた事例