簡易裁判所の調停事件において鑑定を命じられた鑑定人がした鑑定の不当などを理由とする損害賠償請求が認められなかった事例
1 司法試験等の不合格を違法とする国家賠償が棄却された事例
2 不適法な給付の訴えについて請求は棄却されるべきであるとした事例
単に差押え・仮処分を免れさせるため他人に名義を貸し、土地について所有権移転登記を経由したにすぎない者は、地方税法73条の2第1項にいう「不動産の取得者」にあたらないとされた事例
共同保証人の1人である非商人が商人たる主債務者のためにした保証債務の履行によって取得する非商人たる相保証人に対する求償権の行使につき商事法定利率が適用されるか(消極)
強盗殺人罪等に関する酌量減軽の基準
(A)強盗殺人等につき、酌量減軽のうえ被告人を懲役15年に処した第一審判決に対する検察官の控訴が棄却された事例
(B)強盗殺人につき、被告人を無期懲役刑に処した第一審判決に対する被告人の控訴が棄却された事例
商品取引所における商品の先物取引を勧誘するにあたっては、商品取引員は、委託者の経歴、能力、知識等を考慮して、同人に危険の有無、程度につき判断を誤らせないよう配慮すべきで、同人が右判断を行なうことを著しく困難とする程度の態様、方法により右取引の勧誘を行なった場合は、その行為は違法性を帯び、不法行為を構成する
1 病院理事の退職金につき理事会の承認がないことを理由に支払いを拒むことは信義則上許されないとされた事例
2 退職慰労金について理事会の承認がない以上、支払請求をすることができないとされた事例
1 営利目的による覚せい剤約500グラムの所持等につき被告人を懲役7年および罰金100万円に処した原判決の量刑が、起訴されざる犯罪事実を余罪として認定し処罰する趣旨であるとの疑いを招きかねないはなはだ適切を欠く説示にもかかわらず、結論として是認できるとされた事例
2 覚せい剤取締法41条の2第2項の罰金併科の規定の趣旨
被告人の公判期日への不出頭に正当な理由はないが、保釈を取り消さなければならない程の事情は存在しないとして、保釈取消、保釈保証金没取の裁判が取り消された事例
刀の不法所持の終期に関する証拠として取り調べられた捜査報告書等が故意に虚偽の記載をしたものと判明し、事実誤認を理由に破棄された事例
他人の土地に通行権を有する者が、通路部分に自己の営業をも表示する電気看板を設置したことが、通行権の存在を表示する手段の限界を逸脱しているとして、土地所有者からの右看板の収去請求が認められた事例
動産売買先取権を保全するため転売代金債権につき動産売買先取特権(物上代位)者の地位の設定および処分禁止を内容とする仮の地位を定める仮処分を求めることの許否(消極)
「大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律」第7条に基づく変更勧告は行政処分にあたらず、かつ、周辺中小小売業者は右変更勧告の取消しを求める原告適格を有しないとされた事例
肝臓障害の診断をして溶血性尿毒症性症候群を看過した医師につき、その疾患の特徴的所見を欠いていた等とし、また、転送を受けた医師についても、肺出血による死亡を阻止できず開業医の水準上右疾患を確診することは不可能であるとし、右各医師らに診療上の注意義務違反がないとされた事例
旧幕時代伊勢講が所有する田を講員に耕作させ、小作米または小作料相当の金員を徴収していたが明治初年講員が個人名義の地券の発行を受け、保管していたなど判示事実関係の下において、講員の畑に対する権利は永小作権であって、負担付所有権ではないとされた事例