1 大量の架空転入を疑うべき事情があるのに転入者の住所の調査を一般的に怠ったと認められるときと選挙時登録の効力の有無
2 選挙時登録の全部が無効である場合に行われた選挙と公職選挙法205条1項にいう選挙の規定違反
台湾出身で日本居住の亡男に対する認知請求事件において、右亡男(父)につき、中華民国法(台湾法)を選択して認知請求を認容した事例
訴訟委任を受けていた弁護士が控訴期間徒過により控訴が却下され敗訴判決を確定させた場合に控訴しても勝訴の見込みはなかったとして弁護士に対する損害賠償請求を認めなかった事例
裁判所が判決により地代家賃統制令の適用のある土地について停止統制額または認可統制額を超える地代を定めることができる場合
藩政時代に部落民が「里牧」として自由に放牧していた土地を官有林に編入した地租改正に伴う官民有区分が無効でないとされた事例
昭和48年3月出生の双胎極小未熟児が、いずれも同網膜症に罹患して両眼を失明した事故につき、同症の診断治療基準が当時なお確立されない状況にあったとし、医師の説明、転送義務を肯定した原判決を履して請求を棄却した事例
1 いわゆる三角取引(業転取引)において引渡し(占有移転)があったと認められた事例
2 三角取引による売買の中間に介入した商社に対し、三角取引(業転取引)の事実を告知しなかったとしても不作為に基づく詐欺は成立しないとされた事例
乙が甲所有の車に甲を同乗させて走行中運転を誤って甲を負傷させた事故について乙に不法行為責任を認めたが、甲が同乗するに至った事情を検討し公平の見地から慰藉料減額事由として考慮した事例
契約上の代金債権が譲渡されたのちに、それと同時履行の関係にあった反対債権が不履行のため損害賠償債権に転化したときは、その損害賠償債権を自働債権とし代金債権を受働債権とする相殺は、代金債権譲受人に対抗することができる
抵当権が設定された土地上に建物を建築した第三者がその後右土地の所有権を取得した場合、抵当権者は、右建物についても民法389条に基づき競売権を取得することができるとされた事例
鮮魚類の取引が売買契約に該当するとしてなされた代金請求について、当事者双方はその取引内容につき十分確認しないまま、一方は売買であると思い込み、他方は販売委託であると思い込んで取引を行ってきたのではないかとの疑いもある等として、右請求を棄却した事例
被告人に確定的詐欺の犯意および明示的共謀共同正犯の成立を否定し、未必的詐欺の犯意および黙示的共謀共同正犯の成立を認定判断した第一審判決を肯認した事例
会社の主張する懲戒解雇の理由は、一応就業規則違反に該当すると認められるが、使用者である会社が懲戒解雇をなすに至った理由には、組合活動に対する嫌悪、組合に対する支配介入という不当労働行為意思の存在を認めることができるとして、従業員たる被控訴人(原告)らの従業員としての地位確認の請求が肯定された事例
定款に取締役の任期は就任後2回目の定時株主総会終結の時に満了する旨の定めがあるが、右定時総会の実質的決議がなされない場合の取締役の任期
1 中学校校舎2階窓からの生徒転落事故について、営造物の設置、管理に瑕疵があったとして国賠法上の責任が肯定された事例
2 治療の長期化につき、原告側に過失があるとして慰藉料の算定にあたり斟酌した事例
1 被害者が死亡当時安定した収入を得ており、生存しておれば将来昇給等による収入増加を相当の確かさで推定できるから予測し得る範囲で控え目に見積って将来の逸失利益を算出することが許されるとし、また、55歳(退職後)から67歳までの間は賃金センサスと対比して3段階に分け退職時の年収額の7割、6割、5割に相当する額を基礎に逸失利益を算定した事例
2 退職一時金も賃金の後払いの性格があるとして生活費を控除した事例