1 検察官の取調べが適切、かつ妥当なものであったとはいい難いが、右取調べが全体的に違法なものとなるとはいえない等として自白の任意性が肯定された事例((1)決定、(2)決定)
2 証拠決定に対する異議の申立てが時機に遅れたものとして却下された事例((3)決定)
3 いわゆる2号書面の特信性が肯定された事例((4)決定)
父に対する死後認知の訴訟において、訴訟参加をなし得る相続人が責めに帰すべき事由なくして認知訴訟の係属を知らず、参加その他の方法で事件の審理に関与する機会を与えられなかったときは、民訴法420条1項3号、425条の類推適用により再審請求をすることができる
1 従業員に、石炭運搬用のコンベアを切り詰める作業を命じた会社に、右コンベアの操作盤、操作スイッチの安全装置等の安全を放置した過失があるとして、使用者たる会社に安全配慮義務違反を認めた事例
2 厚生年金保険法、労働者災害補償保険法、または、石炭鉱業年金基金法に基づき、政府が将来にわたり継続して保険金等を給付することが確定している場合に、右保険給付が現実になされ、損害が填補された場合にのみ、損害額から控除すべきであるとされた事例
1 薬事法12条1項所定の医療用具の小分け行為にあたるとされた事例
2 薬事法12条1項、64条、55条2項の各規定を適用しても憲法22条1項に違反しないとされた事例
コンビット(コンクリート壁に釘を打込む機械)操作中の労災事故につき、使用者の安全配慮義務違背が認められたが、コンビット製造業者には使用方法等につき指示説明ないし情報提供義務の違背がないとされた事例
大学内における集会、文書の掲示・配布、拡声器の使用について学長の許可を要するものとした学生規則が憲法違反とはいえないとして、右規則違反等の行為をした学生に対する無期停学処分を有効と認めた事例
1 2人の医師による病院の共同経営が民法上の組合契約であると認められた事例
2 組合が解散したのに、清算人が清算手続を行わない場合における残余財産の分配
3 民法258条の規定を類推して、組合の残余財産の分割を認めた事例
近隣地代が公租公課の2倍ないし3倍を基準として決定されるのが一般である事実を認定し、この基準による方法、賃貸事例比較法、スライド方式等を併用した鑑定結果を考慮して、公租公課の約3倍を相当地代とした事例
民執法10条8項によるいわゆる再度の執行抗告の理由は、同条5項による執行抗告却下決定の取消しを求める事由に限定されるか(積極)
単一化合物の用途発明につき、殺虫剤の技術分野の特殊性を考慮して、出願当初の明細書における作用効果の記載において開示が十分といえないとしても、発明未完成とすることはできないとして、試験結果を補充した補正を未完成発明を完成させる要旨を変更することを理由に却下した決定を維持した審決を取消した事例
レコード会社Yがレコードを製作販売するにつき協力して企画者の地位を得たXが、右製作協力行為の謝礼としてYから製作協力印税の支払いを受ける旨の約定をYとの間でした事実は認められるが、YがXの右製作協力行為に対し、右謝礼とは別に企画料を支払う旨の契約を締結したとの事実は認定できないとされた事例
1 株式の信用取引に伴う委託保証金代用株券の預託の法的性質(譲渡担保)
2 株式の信用取引において証券会社が委託の事実を争い取引の中止を求める顧客の要求に応じとりあえず委託建玉を手仕舞うべき義務を負うものとされた事例
新株式の発行不存在または無効請求権を被保全権利として求めた株主総会における議決権行使禁止の仮処分における本案訴訟は、右新株発行無効の訴えであるとした事例