1 建物賃借人が賃貸人の承諾を得て増築した2階の増築部分が附合により賃貸人の所有となったとされた事例
2 建物賃借権の無断譲渡が賃貸人賃借人間の信頼関係を破壊しないとされた事例
夫、娘とともに農業に従事していた主婦の受傷による逸失利益の算定につき、農業収益に占める右主婦の寄与率を年齢、家族構成の変化等を考慮して58歳までは50パーセント、65歳までは40パーセントとした事例
破産宣告の申立てには、いわゆる裁判上の請求として時効中断の効力が認められるが、遅延損害金請求のための付遅滞の要件としての催告の効力はないとされた事例
債務者が弁済に際して予め他から融通を受け債権者に担保として交付していた手形の返還を受けた場合と否認権行使の要件としての「破産債権者ヲ害スル行為」
共同相続人の1人(養子)が他の相続人(実子)の存在を知らずに相続財産である土地建物を占有し10年間経過した場合に自主占有による時効取得を認めた事例
自転車の商品化に関するノウ・ハウの譲渡契約の成立、およびこれに基づく原告の対価請求権の取得を肯定しながらも、消滅時効の完成による抗弁により、原告の請求を棄却した事例
国税不服審判所長の更正処分取消の裁決を受けた者が、裁決が再更正の制限期間経過後にされたことにより再更正による利益を受けられなかったとしても、国に対し損害賠償を請求することができないとされた事例
婚姻費用の分担を命ずる審判に対し、同義務の不存在を事由に請求異議の訴えを提起することができ、この場合の異議の事由は、同審判の確定の前後を問わず、これを主張できる
特許法48条の3第1項に定める出願審査請求期間は、期間としては余裕のある長いものであるし、その期間の不遵守について何の規定もない以上、その期間不遵守については、いかなる手続の追完をも認めない趣旨のものであり、民事訴訟法159条の規定の適用ないし類推の余地はないとして、期間経過後の出願審査請求に対する不受理処分取消の請求を訴えの利益がないとして却下した事例
被告が訴外各社から技術協力費を得た対価の根拠である各考案が、原告単独もしくは原告と訴外者との共同の考案開発によるものであるとし、被告の職務発明規定に基づき、右技術協力費の5パーセントが実績補償金に相当するとの認定の範囲内で原告の寄与度に従って支払いが命じられた事例
1 不使用を理由とする取消審判係属中であっても、商標登録の審判が確定しない限り、登録権者は、当該商標権に基づき、侵害者に対する権利請求をすることが許される 2 被告日本狩猟協会が、月刊雑誌の表紙に漢字「狩猟」を行書体風に横書に附して出版販売する行為が、指定商品を26類「狩猟に関する記事を内容とする雑誌」とする、漢字「狩猟」を行書体に縦書にした原告株式会社誠文堂新光社の商標権を侵害するとして、雑誌の定価の4パーセントを使用料相当額とする損害賠償が認容された事例
賃料増額請求した土地の賃貸人が賃借人が相当額として提供する賃料を内金として受領するという態度をとったことが受領拒絶にあたるとされた事例
船員の雇止手当、慰労金債権がいずれも商法842条7号の「雇傭契約ニ因リテ生シタル船長其他ノ船員ノ債権」に当らないとされた事例
保証人脱退契約の申込みにつき相手方の諾否の通知がない場合に商法509条を適用ないし類推してこれを承諾したものとみなす余地はないとした事例