被告が小犬のぬいぐるみを製造・販売する行為は、いわゆるキャラクター商品として著名なスヌーピーのぬいぐるみの意匠権を侵害するものとして、差止請求および販売価格の10%に当たる実施料相当額の損害賠償請求が認容された事例
放火罪につき、犯行当時、アルコール幻覚症に基づく妄想に支配されていたため、是非善悪を弁別し、且つそれに従って行動する能力を欠いていたことを理由に、無罪が言い渡された事例
1 民訴法200条4号所定の「相互ノ保証アルコト」の意義
2 民訴法200条3号の規定と外国裁判所の判決の成立についての公序良俗違反
計算書類等承認の株主総会決議取消の訴えの係属中にその後の決算期の計算書類等の承認がされた場合と右取消を求める訴えの利益
公立小学校五年の児童が放課後担任教諭の許可を得て学習中、同級生の飛ばした画鋲つき紙飛行機が左眼にあたって負傷した事故につき同教諭に監督上の過失がないとされた事例
業務委託契約に基づいて民間放送会社に派遣されていた労働者と当該放送会社との間にいわゆる使用従属関係が成立していたことは否定できないとしても、派遣元企業は放送会社とは独立した企業であり労働者からも派遣先である放送会社からも実質上の契約主体として契約締結の相手方とされていたことなどから、労働者と放送会社との間に黙示の労働契約が成立していたとは認められないとして一審判決を取り消し、地位保全の仮処分申請を却下した事例
報酬額の約定のない建築設計監理請負契約において、業界内部の基準、当事者の意思、仕事の規模、内容、程度等の諸事情を総合的に考慮して報酬額を決定した事例
保証人が債務を弁済したときは、主債務者は保証人に対しその弁済額を支払う旨の公正証書は、民事執行法22条5号の「一定の金額」の記載を欠き債務名義としての効力を有しないとされた事例
1 被担保債権の存在の立証は、民事執行法による担保権実行開始の要件ではないとした事例
2 担保を提供させたうえ、強制執行の停止を命ずる決定の正本はその担保の実行につき、民事執行法193条の「担保権の存在を証する書面」に当るとした事例
1 お年玉つき郵便葉書の発売枚数不足等による買受け不能と国の国賠法による損害賠償責任(消極)
2 お年玉つき郵便葉書の発売枚数不足による買受け不能につき国に民法上の損害賠償責任がないとされた事例
制限速度30キロメートル毎時で走行してきた軽四輪自動車が、停止車両の間を通って道路を横断しようとした歩行者を4.9メートル先に発見したが間に合わず衝突し、負傷させた場合において、4割の過失相殺をした事例
1 軽屏禁は懲罰の性質上当然に戸外運動等の禁止を伴うものであり、その執行期間中運動を停止することについて憲法36条の残虐な刑罰にあたるとはいえず、また監獄法38条、同法施行規則106条、同法60条1項8号、同条3項に違反するものではないとされた事例
2 軽屏禁罰中運動の停止部分の取消を求める訴えは、取消の対象を欠き、不適法であるから却下を免れないとされた事例
会社の総務課長代理がした渉外用物品(ビール券)購入の無権代理行為につき、表見支配人・表見代理の成立を否定し、使用者責任の成立を肯定し、損害につき4割の過失相殺を認めた事例
宗教団体の指導者の女性関係の乱れを指摘した文書による名誉毀損行為につき、被摘示事実の公共利害該当性、目的の公益性を肯定しながら、真実性の立証等がないとして、名誉毀損罪の成立を認めた事例
不動産売買において、時価235万9000円の土地を、「現在は600万円の土地だが3年後には何倍にも値上がりする」と称して591万円で売却した場合に、買主から売主である不動産会社に対する、詐欺を理由とする損害賠償請求を、売買当時の時価と支払額との差額の限度で認めた事例
仮差押えの差押目的財産が可分の場合、被保全権利及び差押目的財産の各一部について本執行が行われたとしても、本執行に移行しなかった残部については仮差押えの効力は消滅せず、仮差押債権者はあらためてこれについて本執行を申し立てて仮差押えの効力を援用できる旨判示した事例