地方公共団体の長に選出された者に対しその者が犯した公職選挙法違反の罪につきその失職をもたらすこととなる刑を言い渡すことと憲法93条2項
1 刑法130条前段にいう「侵入」の意義
2 建造物の管理権者が立入り拒否の意思を積極的に明示していない場合と建造物侵入罪の成否
1 理容学校卒業後、将来美容師になる希望を持って定時制高校に通っていた女子(17歳)の外貌醜状による後遺障害につき、右障害は労働能力の喪失をもたらすものではないとして、逸失利益の請求を否定し、この間の事情を慰藉料で斟酌した事例
2 ボーイフレンドが友人を送っていく自動車に同乗中、事故に遭った被害者に、好意同乗による減額を認めなかった事例
いわゆるテレホンショッピング・システムにおいて、顧客からの受注により商品をメーカーや問屋に発注し、倉庫(配送センター)に受納しておく者(原告)と、原告の指示に従い配送センターから顧客に配達し、配達料金及び商品代金を受領する者(被告)との間の契約関係及び右両者の取引終了時における精算について判示した一事例
連帯保証人が数人ある場合、債権者に弁済をした連帯保証人は、弁済額のうち自己の負担部分の額を超える金額についてのみ、他の連帯保証人に対し求償することができるとした事例
1 証券会社の社員が顧客に勝手に支店長名義で某商社株の信用取引で損金を生じたときは証券会社が負担するという誓約書を差入れた場合でも、その顧客がかかる誓約書は証券会社が正式に出したものでないことを認識していたか認識しないことに重大な過失があるからその損金は顧客が自分で負うべきであるとされた事例
2 証券取引法64条2項の「相手方が悪意であった場合」とは相手方が当該外務員が権限外の行為を行うことを知っていた場合と、それを知らないことに重大な過失がある場合を含むと解するのが相当である
1 いわゆる振込指定の合意に基づく銀行への振込義務が否定された事例
2 選択的に併合された甲乙丙請求のうち甲請求の一部を認容しその余を棄却した第一審判決に対し原告のみが控訴した場合における控訴審の審判対象
戸籍上届出のある妻が農林漁業団体職員共済組合法(昭和46年法律第85号による改正前のもの)24条1項にいう配偶者にあたらないとされた事例
弁護士の示唆によって山林を他人名義に登記したうえ断行の仮処分をしたのち、右仮処分を取り下げたが、約旨に反し登記名義を回復しないことが弁護士の職務違反にあたるとする損害賠償請求が認められなかった事例
道路法10条に基づき市長のした市道廃止処分につき、右市道付近に工場を所有しこれを通行ないし製品、材料の搬入、搬出等に利用する者は、右処分の無効確認を求める法律上の利益を有しないとされた事例
町立小中学校用のストーブの購入について随意契約によったとしても、その販売業者に灯油を安定した価格で供給させることを契約条件としたような場合には、地方自治法施行令167条の2第1項4号にあたり、違法ではないとされた事例
10年の取得時効期間の途中で他所に移り住んだにもかかわらず、土地の自主占有を継続したものであり、占有権原ありと信ずるにつき、過失がなかったと認められた事例
覚せい剤中毒による幻聴に支配又は誘引されて心神喪失又は心神耗弱の状態で窃盗が行われたとする精神鑑定の結果を排斥して刑事責任能力を肯認した事例