1 塔頭寺院の堂宇及びその敷地たる境内が、本寺院(教王護国寺、元の東寺)の所有に属すると認められた事例
2 寺院間の、塔頭寺院として宗教活動を行うことを目的とする堂宇の使用貸借契約につき、目的に従った使用収益が終了したものと認めた事例
業務上の労災事故により被用者の被った損害を使用者が賠償しても、使用者は被用者の有する将来の労災保除給付請求権を取得するものではないとされた事例
婦女をラブ・ホテルに連れ込み強姦する意図でホテルの屋外で暴行を加え傷害を負わせた事案において、右暴行が強姦罪の実行の着手にあたるとして強姦致傷罪の成立を認めた事例
会社の任意整理において、債権者が債務者の債務を一部免除したときは、連帯保証人の保証債務も主たる債務の免除の限度まで減免されるとされた事例
1 不動産仲介業者が不動産売買の仲介をするに当り、抵当権の種類、内容の調査等を怠ったとして、仲介契約上の債務不履行責任が認められた事例
2 右の場合、依頼者にも、抵当権の内容等について不動産仲介業者の言のみを信じた点等において、損害の発生および拡大に関して過失があるとして過失相殺が認められた事例
建築の確認の申請者が無断で他人の所有地を建築物の敷地として確認申請しその建築の確認がされた場合であっても、右土地の正当な権利者には右確認の取消を求めるにつき法律上の利益はないとされた事例
(イ)事件
1 昭和56年法86号による改正前の国民年金法(以下(法)という)における日本国籍を有しない者の国民年金被保険者資格の有無
2 法7条1項、8条、9条2号と憲法14条、25条
3 法12条4項の被保険者資格取得届出の受理と法16条の裁定との関係
4 被保険者資格取得届出の受理等をもって支給裁定の確約とは認められないとされた事例
(ロ)事件
1 昭和56年法86号による改正前の国民年金法(以下(法)という)における日本国籍を有しない者の国民年金被保険者資格の有無
2 法7条1項、8条、9条2号、昭和44年法附則15条1項1号と憲法14条、25条
3 昭和44年附則15条の被保険者取得の申出の受理と法16条の裁定との関係
4 法16条の裁定が違法ではあるが無効とはいえないとされた事例
5 法16条の裁定後約2年を経過してされた裁定の取消し処分が許されるとされた事例
小売市場内の店舗の賃貸借において右店舗内で販売できる商品の品目を特定のものに制限する特約がある場合に、右特約によって賃借人Xの販売品目とされている商品の販売を賃貸人Yが他の賃借人にも認めたことが、YのXに対する債務不履行として損害賠償が命じられた事例
高層マンション等が建設されたことにより、風下の木造建物が受忍限度を超える風害を受けて損傷したとは認められないとして、右風害による損害賠償請求を棄却した事例
ゴルフプレー中後続のプレーヤーの打球が先行のプレーヤーに直撃した負傷事故につき、後続プレーヤーとコース経営者の損害賠償責任が肯定された事例
道路交通法上の道路使用許可条件に違反した駐車車両上でなされた政策宣伝等の演説が威力業務妨害罪にいう業務として保護されるか(積極)
日本の商社が輸入した商品が国外で運送中に盗難にあって損害を被った場合、その損害を填補した日本の保険会社の外国の運送会社に対する損害賠償請求訴訟については、日本の裁判所に管轄権があるとされた事例
信用保証協会が求償権を担保するため設定した根抵当権の被担保債権の範囲がその表示通り委託者との間の保証委託取引に基づき発生する一切の債権であるとされた事例
相続人が、被相続人が死亡して相続が開始し、かつ、自己が相続人となったことを知ってから民法915条1項の期間を経過した後であっても、右期間内に相続財産の存否の調査をしたのにこれを知ることができず、そのため相続財産が存在しないと信じ、そう信じたことに過失がない等特段の事情が存在するときは、相続財産の存在を知った後遅滞なく相続放棄等を申述することができるとした事例