製麺機械装置一式の売買において、そのうちの一部(茹釜、水洗機)につき構造上の欠陥があったとして、不完全履行を理由とする一部解除が認められた事例
一定期日までに延滞家賃等不払のときは、通知催告を要しないで当然解除となる旨の和解条項に基づく賃貸借契約解除の効力が認められなかった事例
商標法3条1項3号にいう商品の産地及び品質もしくは原材料、または使用の方法を表示する標章とされ、いずれも同条2項の使用による特別顕著性が否定され、登録拒絶審決が維持された事例
航行中の船舶が他船に衝突して沈没させたことにより沈没船の船主が出捐することになった沈没船除去費用の損害賠償債権が船主責任制限法3条1項2号の制限債権にあたるとされた事例
不法行為又は債務不履行に基づく損害賠償請求権について、訴の提起による時効中断の効力は、特段の事情のない限り当該請求費目のみについて生じ、それ以外には及ばないとした事例
所有権確認の対象物の不特定など訴訟要件の欠缺を理由に一審において訴を不適法として却下されたが、控訴審においてこれを特定し右欠缺補充の実質を有する訴の交換的変更の申立がなされた場合、原判決は不相当に帰したとして取消し差戻した事例
強姦未遂、殺人被告事件につき、殺人に関し、証明不十分として無罪とした原判決を、被告人両名の捜査段階における自白の信用性に疑いありとして、維持した事例
地方公共団体の単純労務職員について定年制を定める労働協約は、地方公務員法(昭和56年法律第92号による改正前)27条2項に違反し無効であるとした事例
1 権利者の特許発明の目的物と相手方が生産・販売する物と同一であること、そしてその物が出願前公知でないことが主張・立証されれば、特許法104条の推定が働き、この推定を覆すためには、相手方において自ら実施している方法を開示するだけではなく、それが特許発明と異なる方法であり、それを侵害するものでないことを主張・立証しなければならない(ただし侵害否定) 2 特許発明の目的物質に属する化合物中に公知のものがあっても、相手方が生産・販売する物質が目的物質に包含され、これが公知でない以上、特許法104条の推定
1 自己の職務に属さない商品の注文・転売など不正行為のあった会社の従業員につき債務不履行による損害賠償の責任が認められた事例
2 右の場合会社にも帳簿不整備等の落度があったとして過失相殺(約3分の1)が認められた事例
保証の限度額及び期間の定めのない継続的保証について、右保証が公序良俗に反せず、また、身元保証二関スル法律5条の類推適用によって保証責任を免がれさせることはできないとして、主債務全額につき、保証責任を認めた事例
認知請求の訴訟において、親子関係の存在を争う当事者が採血等に協力しないため鑑定結果が得られない以上、科学的裏付けなしに親子関係が存在すると推認しても不相当であるとはいえないとした事例
1 金融業者から金員貸付を受けるにつき商法504条但書の本人のためにすることを知らないことにつき過失がないとされた事例
2 公正証書の作成と商法504条の適用(消極)
1 入会部落の構成員が有する使用収益権の確認又はこれに基づく妨害排除の請求と右構成員の当事者適格
2 入会部落の構成員が有する使用収益権に基づく地上権設定仮登記抹消登記手続請求の可否
競売手続中の他人の不動産の売主が履行期に所有権移転登記手続等の義務を履行しなかったとしても履行遅滞の責任がないとされた事例
贈与により兄弟間において土地所有権の移転があった場合でも、事情を知らない課税当局が登記簿上の所有者に課税したときは、実質課税の原則に反し右課税処分を無効ならしめる瑕疵があったということはできない