1 民訴法200条3号の公序良俗とは、外国判決の内容のみならず判決の成立手続に関するものも含まれる
2 民訴法200条4号の相互保証とは、外国判決の承認の要件が当該判決国とわが国とで重要な点でほぼ同一であり当該判決国の定める要件がわが国の定めるそれよりも全体として過重でなく実質的にほとんど差がない程度のものであれば足りる
1 有限会社の代表取締役が、会社の財産が13年間殆んど債務超過であったのにかかわらず長男に会社の経営を任せ自らは一部を手伝う程度であって、倒産寸前には自転車操業の状態にあり資金繰りに追われていたのにこれを放置し、ついに会社は不渡手形を出し倒産した等の事情がある場合には、重大な過失によりその職責を尽さなかったものと認めるべきであるとした事例
2 有限会社の代表取締役に重大な過失によりその職責を尽さなかったものと認められる事情がある場合でも、右代表者の配偶者の弟で高校の教諭をしているものが、会社の仕事の仕事はしないし何らかの責任も負わないとの条件で取締役に就任し、約27年間会社の経営に関与せず報酬を受けず出資もせず、また右会社は代表者の個人会社で取締役として業務内容に口出ししても受容されず、会社に影響力を行使できる立場にもない等の事情がある場合には、右取締役に職務を行うにつき故意又は重大な過失があったものということはできないとされた事例
長年採炭作業や岩石発破作業等に従事してきた作業員が肺がんに罹患して死亡した場合において右死亡が業務に起因して発生したものと認められた事例
旧法下の不動産強制競売における競買申し出が債務者の計算によりなされた場合につき、競落の許否は具体的事情を勘案して決する趣旨であるとされた事例
ニンニクの販売業者が仕入代金を不払したことに関する新聞記事の「クサイ大阪の貿易会社」の見出が不良会社であることを印象づけるとして名誉毀損が成立するとされた事例
1 公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめたが具体的な加害行為を特定することができない場合と国又は公共団体の損害賠償責任
2 保健所に対する国の嘱託に基づいて国家公務員の定期健康診断の一環としての検診を行った保健所勤務の医師の行為に過誤があった場合と受診者に対する国の損害賠償責任の有無
裁判上の和解によって形成された面接交渉権の行使が、その後の事情変更により未成年者の福祉を著しく害するに至ったとして、審判で右面接交渉条項を取り消した事例
禁治産宣告と後見人選任が同時になされた審判に対する即時抗告において禁治産宣告が相当であるときは、抗告裁判所は後見人選任の部分についてその当否を審査することができないとした事例
友人が窃取し運転していた自動車に同乗中右友人の起した事故により死亡した被害者の両親は右自動車の保有者に対して右被害者が自動車損害賠償保障法3条にいう他人にあたることを主張することができないとされた事例
借地を転貸するに際し、60年間無利息で保証金を預かる旨の転貸借契約を締結したうえ、これを契約時の事業年度と次年度に分割して収受した場合、その経済的利益は、借地の引渡し日の属する事業年度に帰属するとされた事例
強盗の被害者を後刻殺害する計画で、同人を寝袋に詰め込み、頭部を灰皿で殴打し傷害を負わせた事案につき、強盗殺人未遂罪の成立を否定し、強盗傷人の罪が成立するとした事例
1 学習指導要領の改正と教科用図書検定規則(昭和23年文部省令第4号、昭和52年文部省令第32号による改正前のもの)10条、11条による改訂検定の許否
2 学習指導要領の改正と改正前の学習指導要領のもとにおける改訂検査不合格処分の取消の訴えの利益