支払った賃料が低額であるとしても借家法7条2項にいう「相当ト認ムル借賃」にあたらないとはいえず賃借人の右賃料の支払が賃貸借契約において債務不履行があったことにはならないとされた事例
原因は不明であるが、プレス機械の安全装置が動いて安全であるべき状態のときに、プレス機械が急に動いて手指を切断された事故につき、会社の安全配慮義務違反が認められた事例
土地区画整理事業の施行者である市長がしたいわゆる保留地予定地の売却処分は、住民訴訟の対象となる財産の処分に当たるとされた事例
自己が代表者をしている株式会社の負債の整理のため借地上の建物と借地権を移転した場合につき、右負債を完済して右建物の所有権を回復する可能性もなく背信行為に当らない特別事情も認められないとして民法612条の解除原因の存在を認めた事例
土地の一部譲渡により袋地が生じた後囲繞地の所有権が第三者に譲渡された場合でもすでに囲繞地内に通路が開設されていれば通行受忍の負担は右第三者に承継されるとした事例
修理又は補修のため改造けん銃又は真正けん銃を分解して所持していた行為について、銃砲刀剣類所持等取締法3条1項所定のけん銃の所持に該当するとした事例
1 大型貨物自動車の運転者が、交差点において右折するに当たり、方向指示器により右折の合図をしたうえ右折を開始した後、自車の右側を通行しようとした原動機付自転車を自車と衝突させその運転者を死亡させた事例につき、「信頼の原則」の適用を排除すべき「特段の事情」ありとして業務上過失致死罪の成立を認めた事例
2 事故発生後、他人に警察への連絡を依頼した場合につき、道路交通法72条1項後段の報告義務を尽したものとはいえないとされた事例
債権差押、転付命令の送達前に第三債務者が被差押債権支払のために手形を振出し右手形が第三者に裏書譲渡されたときは、第三債務者は右手形金の支払以前でも右事実をもって該差押債権者に対抗できるとされた事例
酔余飼犬をけしかけて深夜1時聞余りも吠えさせた者を帰宅させるため、肘をつかんで押したため路上に転倒して頚椎損傷等の傷害を負わせたことが社会的に是認される適法行為とされ、損害賠償責任が否定された事例
ホテル宿泊客が客室の洋服ダンスに収納したミンクのコートを窃取された事案につき宿泊客に客室の鍵を交付しなかった過失があるとし、かつ右盗難による損害が通常損害に当るとした事例
放課後担任教諭の許しを得て教室内で居残り学習中の児童(小学5年生)が同級生の画鋲付紙飛行機遊びにより負傷した事故について担任教諭に過失がないとされた事例