1 検察官の公訴の提起、追行が違法かつ過失に基づくものであるとして、再審で無罪が確定した元被告人に国家賠償が認められた事例
2 再審で覆えされた有罪判決を言い渡した裁判所及び右有罪判決を支持した上告審裁判所に過失はないとされた事例 3 再審で無罪が確定した元被告人の親族(母・妹・弟)の慰謝料請求が棄却された事例
1 刑訴法6条にいう関連事件として移送決定がなされた後、被告人が少年であることが判明して公訴棄却判決がなされても、右移送決定は適法であり、関連管轄は否定されない
2 刑訴法6条の管轄が成立するためには、関連事件について同時審判の可能性があれば足りる
扶養義務を負わない第三者が要扶養者を事実上扶養したときは、扶養義務者の金員又は任意の1人に対し、その金額を不当利得又は事務管理費用として請求することができる
土地の賃貸借期間満了を原因とする建物収去土地明渡請求訴訟において正当事由を補強する趣旨で金8億円の支払いと引換えに土地の明渡が認容された事例
ショッピングセンタービル内の店舗について賃貸借期間満了を原因とする右店舗明渡請求訴訟において、正当事由を補強する趣旨で明渡移転料として金1400万円の支払いと引換えに店舗の明渡が認容された事例
有益費を投じた建物が競落された場合、競落人からの建物引渡要求に対する有益費償還請求権に基づく留置権の行使が認められなかった事例
建物賃貸借の賃料延滞による契約解除建物明渡請求事件において、第一審口頭弁論調書に賃料取立払の約定の存在につき争いがないのに、これを争いあるものとして持参払と認定したことが違法(民訴法257条違背)とされた事例
将来の賃料相当損害金を認容する判決が確定した後に、相当賃料額が昂騰しこれに相当する損害金が増大した場合には、後訴において右認容された損害金との差額を請求することができるとされた事例
荷渡指図書の正本又は副本を受寄者に送付、呈示することによって寄託物の引渡が完了したものとする商慣習及び荷渡指図書の最終所持者が寄託物の所有者となる旨の商慣習の存在が認められないとした事例
1 いわゆる差額関税の逋脱事件について関税法(昭和42年法律第11号による改正前のもの)118条2項の規定にしたがい輸入貨物全体の価格に相当する金額を追徴することと憲法36条、29条、31条
2 関税定率法(昭和41年法律第37号による改正前のもの)4条3項にいう「最近に輸入港に到着した」の意義
生命保険約款の「解約払戻金額例表」のみによっては、解約払戻金額の正確な数字を算出できないとしても、解約払戻金についての合意が成立したものと認められた事例