境界につき争いのある土地について交換契約を締結したため右土地を更地として引渡す義務を負担した場合であっても右土地上の工作物撤去の仮処分の必要性があるとは認められないとされた事例
弁護士会からの前歴照会に応じた市の回答が違法な公権力の行使にあたるとされた事例 いわゆる政令指定都市の区長が弁護士法23条の2に基づく照会に応じて前科及び犯罪経歴を報告したことが過失による公権力の違法な行使にあたるとされた事例
有限会社の名目的取締役は現実に業務を担当した取締役に故意・重過失による任務懈怠の行為がない以上第三者に対し有限会社法30条ノ3の責任を負わないとされた事例
一般廃棄物処理業務の委託契約が10年間継続した場合であっても、それは、期間1年の単年契約が繰り返し締結されたものにすぎず、再契約が締結されない以上、期間満了によって当然終了するとされた事例
訴状における被告の表示を「山本虔一?」と記載すべきを、「山本慶一郎」と記載した場合であっても、「山本虔一?」がロ頭弁論期日に出頭して自ら訴訟行為をしたなど判示のような訴訟の経過のもとでは、「山本虔一?」が被告であったとし、右訴訟事件について成立した和解を有効とした事例
宅地に対する抵当権の効力は、右宅地上の塀の構成部分になっている深岩石にも及び、右宅地の競落人は、右深岩石の所有権を取得するものとされた事例
1 土地所有権に対抗できない賃借権といえども、これを侵害する第三者の侵害行為の態容と相関的に考察して不法行為法による保護の対象となりうる
2 都市計画による道路指定により賃借人が賃借土地の利用制限を受けこれにより不利益を蒙ったとしても、同人が右借地権の実質的代替物として仮換地の指定を受け、換地が確定しているときは、右不利益は当然受忍すべき性質のものというべきである
1 私人の私生活上の行状と刑法230条の2第1項にいう「公共ノ利害ニ関スル事実」
2 刑法230条の2第1項にいう「公共ノ利害ニ関スル事実」にあたるとされた事例
3 刑法230条の2第1項にいう「公共ノ利害ニ関スル事実」にあたるか否かの判断方法
一筆の土地の一部を賃借し、その土地が第三者の賃借土地に囲まれ、直接公路に通じていない場合に、囲繞地の一つである第三者の賃借土地が右袋地と同一人の所有に属し、直接公路に通じている場合には、民法213条2項の準用により、その囲繞地通行権は、右の同一賃貸人から賃借している他の賃借人の土地に対してのみ主張することができると解すべきであるとされた事例
大学医化学研究室の技手が有機合成実験により生成する反応生成物の分析と精製のためペーパークロマト実験をした際、ベンゼンガスを吸引したためベンゼン中毒症に罹患したとして、右技手の大学に対する安全配慮義務不履行を理由とする損害賠償請求が排斥された事例