1 債権者Xの主債務者AのためBが連帯根保証人となり、つぎにCがXに対しBのため連帯根保証契約を結び、ついでYがXに対しCのため連帯根保証契約を結んだ場合、YがAの債務についても保証の責を負うことは当事者の合理的意思に即しないとしてYの保証の範囲をBの主債務(Aの為の連帯保証債務を除く)に限定した上、XYの合意が公序良俗に反しないと解した事例
2 過失相殺の法理は連帯根保証契約による保証債務元本及び遅延損害金請求には適用されないと解した事例
全国銀行協会が財団法人銀行取引指導協会の理事が詐欺を働き警察沙汰になったことがある趣旨の内部メモを新聞記者に配布しこれが新聞に報道されたことについて、名誉毀損、業務妨害が成立しないとされた事例
甲から乙に対する債務不存在確認請求訴訟が係属中に、乙が甲を相手方として右債権に基づく給付訴訟を提起することは、民訴法231条に違反するとして後訴が不適法却下された事例
市立小学校の教室内で、授業開始のチャイムが鳴った後担任教諭の入室が遅れた間に発生した児童間(小学4年生)の傷害事故につき、担任教諭に監督義務違反があったとして、市の損害賠償責任を認めた事例
妻が夫の度重なる女性関係に反省を促す意味でその真意でないのに離婚届に必要事項を記入して夫に署名押印を求めたところ、夫は家出し愛人と同居し離婚届出をすませた事案につき、夫婦の宗教上の信条の差による不和はあったが、、協議離婚に至ったのは夫の責に帰すべきものとして夫に300万円の慰藉料の支払を命じた事例
夫婦共同縁組において縁組意思を欠く一方配偶者からの縁組意思を有する他方配偶者と相手方との養子縁組無効確認請求が認容された事例
プロパンガス充填工場の敷地として賃借した土地上に建築した工場を数年後に他に移転し、地上建物を倉庫及び事務所として使用したとしても用法違反にあたらないとされた事例
銀行の支店(振込支店)からの振込により、被振込支店の預金者の当座勘定元帳に入金の記帳がなされた場合において、右入金の記帳がなされる以前に、振込支店から被振込支店に対し、振込の撤回の意思表示がなされた場合には、預金債権は成立しないが、右入金の記帳後に撤回の意思表示がなされた場合には、預金債権は成立し、右撤回によってその効力に影響がないとされた事例
1 和解調書に記載されなかった訴訟の対象外の土地・建物につき私法上の和解契約が有効に成立したものと認められた事例
2 訴訟代理人の和解の権限の範囲
取締役の経営上の裁量権の範囲を逸脱するような任務懈怠が認められないとして商法266条の3による損害賠償請求が排斥された事例
1 株主の過去24期にわたる計算書類・附属明細書の閲覧等請求につき、会社側の書類未作成および法人税納付申告書を附属明細書に代えうるとの主張を排斥した右株主の請求を認めたが、10年の保存期間を経過したものについてはその請求を否定した事例
2 株主の株主名簿閲覧等の請求が不当の目的にでたものとはいえないとされた事例
3 株式の帰属に争いがあったため会社側が勝訴判決を得た株主に総会の招集通知を発しなかったとしても故意・過失はないとされた事例
左頚部腫瘤診断のため、局所麻すい下、その組織片の摘出手術を施行した医師につき、不用意な執刀により頚椎神経を切断した過失があるとして、国に対し、債務不履行による賠償責任を肯定した事例
国賠法1条及び民法715条に基づく損害賠償支払請求と解雇の無効を理由とする給料支払請求とは請求の基礎を同じくしないとされた事例