1 新幹線走行によって発生する騒音、振動の一定量を超える沿線居住地への侵入禁止を求めるいわゆる不作為請求の適法性(肯定)
2 右差止請求権の法的根拠(人格権を肯定、環境権を否定)
3 前記差止請求における加害行為の違法性の判断と利益衡量(公共性を考慮し受忍限度内として違法性を否定)
4 前記騒音、振動の発生と国賠法2条1項の適用(肯定)
5 前記騒音、振動と沿線住民の身体的被害との因果関係(否定)
6 損害賠償請求における受忍限度の判断に当り公共性を考慮するか否か(否定)
7 いわゆる後住者に対する危険への接近論の適用(否定)
8 過去の慰藉料の騒音、振動との相関による算定基準
9 過去の慰藉料請求の適法性(否定)
1 原抵当権が虚偽仮装であることにつき善意で転抵当権の設定を受けその旨の登記を経由した者が民法376条所定の対抗要件を具備しない場合と同人の原抵当権設定者に対する原抵当権設定登記の抹消の承諾義務
2 民法94条2項所定の第三者の善意の判定時期
和議債権者集会において和議が可決された後保全処分に違反して、和議債務者が和議手続開始申立後、和議債権者の一部の者に対し債務の弁済をなし、また金員の借入れをなした等の事由があり、和議債権者の一般の利益に反するとして、和議が不認可とされた例
1 捜索差押許可状に記載と異なる場所の捜索が違法とされた事例 2 捜査機関の犯罪事実の公表について名誉毀損の不法行為が認められた事例
賭け麻雀に負けた結果負担した債務の支払約束及びその賭金を目的とする消費貸借契約が公序良俗に反し無効であるとされた事例
弁護士の責に帰すべからざる事由によって訴訟委任契約が終了した場合において、弁護士の報酬額が約定の54パーセント強まで減額された事例
鉱業権設定後鉱区内に学校を建設したことによって鉱業権者が不利益を被ったとしても、学校建設者に対し補償の要求ができないとされた事例
戦没学生の遺稿集をめぐって団体の構成員でもある個人と団体との間において編集著作権の帰属が争われ、新版を発行した学生出身校同窓会ならびに出版社の出版に関する権利が全面的に否定され、著作権の確認および編集著作権・編集著作者人格権の侵害に基づく複製頒布の差止・損害賠償・謝罪文の新聞掲載による名誉回復の各請求権が認められた事例
1 執行官は目的物を占有していない債務者に対し占有移転禁止仮処分命令を執行するを要しない
2 執行官のなした右仮処分執行中である旨の公示に誤りがある場合、これにより不利益を受ける者はこの処分に対し執行方法の異議を申し立てうる
3 執行官の右仮処分執行に際し目的物占有中の第三者が異議なくこれを許容したときは執行方法の異議を申し立てられないが、不在等の理由により執行時に異議を述べられなかった時はこの限りではない
A交差点とこれに続くB交差点の各信号機が灯器連動式である場合、証拠が認められる甲車の運転者がB交差点を青信号で左折しBA間を時速15キロメートル以上で運転した事実を前提として、同人がA交差点に赤信号を無視して進入したと推認し、甲車に同所で衝突した乙車側に自賠法3条の免責を認めた事例
1 土地の賃貸期間を短縮するため、その始期を5年余り遡らせて賃貸期間を20年とした合意が、借地法11条により無効であるとされた事例 2 建物が老朽化し、すでに市場価値が失われているにかかわらずなお建物として使用可能であるとして「朽廃」したものとは認めなかった事例
被相続人が設立し経営していた会社が被相続人と同居していた相続人を受取人として支給した被相続人死亡弔慰金を遺贈に準じ特別受益に当たるものと認めて遺留分を算定した事例
1 アメリ力合衆国力りフォルニア州でなされた日本人夫婦に対する離婚判決を民事訴訟法200条1号の管轄要件を欠くとして無効とした事例
2 外国離婚判決無効確認請求(本訴)に対する予備的反訴としての離婚請求につき反訴要件を具備しているとして人事訴訟手続法7条1項の類推適用により本訴との併合を認めこれを認容した事例