1 抵当権の物上代位は火災保険金請求権に及ぶか(積極)
2 民法372条により準用される同法304条の「払渡又ハ引渡前二差押ヲ為スコトヲ要ス」の意義
3 仮差押の効力について手続相対効の主張を排し個別相対効を採用した事例
港湾施設の建設工事中である埋立地内の道路を夜間走行していた自動車が岸壁から海中に転落して運転者が死亡した場合において右埋立地の管理に瑕疵があるとされた事例
1 新幹線走行によって発生する騒音、振動の一定量を超える沿線居住地への侵入禁止を求めるいわゆる不作為請求の適法性(肯定)
2 右差止請求権の法的根拠(人格権を肯定、環境権を否定)
3 前記差止請求における加害行為の違法性の判断と利益衡量(公共性を考慮し受忍限度内として違法性を否定)
4 前記騒音、振動の発生と国賠法2条1項の適用(肯定)
5 前記騒音、振動と沿線住民の身体的被害との因果関係(否定)
6 損害賠償請求における受忍限度の判断に当り公共性を考慮するか否か(否定)
7 いわゆる後住者に対する危険への接近論の適用(否定)
8 過去の慰藉料の騒音、振動との相関による算定基準
9 過去の慰藉料請求の適法性(否定)
1 原抵当権が虚偽仮装であることにつき善意で転抵当権の設定を受けその旨の登記を経由した者が民法376条所定の対抗要件を具備しない場合と同人の原抵当権設定者に対する原抵当権設定登記の抹消の承諾義務
2 民法94条2項所定の第三者の善意の判定時期
和議債権者集会において和議が可決された後保全処分に違反して、和議債務者が和議手続開始申立後、和議債権者の一部の者に対し債務の弁済をなし、また金員の借入れをなした等の事由があり、和議債権者の一般の利益に反するとして、和議が不認可とされた例
1 捜索差押許可状に記載と異なる場所の捜索が違法とされた事例 2 捜査機関の犯罪事実の公表について名誉毀損の不法行為が認められた事例
賭け麻雀に負けた結果負担した債務の支払約束及びその賭金を目的とする消費貸借契約が公序良俗に反し無効であるとされた事例
弁護士の責に帰すべからざる事由によって訴訟委任契約が終了した場合において、弁護士の報酬額が約定の54パーセント強まで減額された事例
鉱業権設定後鉱区内に学校を建設したことによって鉱業権者が不利益を被ったとしても、学校建設者に対し補償の要求ができないとされた事例
戦没学生の遺稿集をめぐって団体の構成員でもある個人と団体との間において編集著作権の帰属が争われ、新版を発行した学生出身校同窓会ならびに出版社の出版に関する権利が全面的に否定され、著作権の確認および編集著作権・編集著作者人格権の侵害に基づく複製頒布の差止・損害賠償・謝罪文の新聞掲載による名誉回復の各請求権が認められた事例
1 執行官は目的物を占有していない債務者に対し占有移転禁止仮処分命令を執行するを要しない
2 執行官のなした右仮処分執行中である旨の公示に誤りがある場合、これにより不利益を受ける者はこの処分に対し執行方法の異議を申し立てうる
3 執行官の右仮処分執行に際し目的物占有中の第三者が異議なくこれを許容したときは執行方法の異議を申し立てられないが、不在等の理由により執行時に異議を述べられなかった時はこの限りではない