借地人・賃貸人間双方の事情に格別の差異がない場合の正当事由の判定につき、土地所有者である賃貸人に優先性を認めるべきであるとした事例
貸金業者が代理人と称する者から金員の借入の申込を受けて真実代理権があると信じたが本人に借入及び代理権授与の事実を容易に確かめることができる状態にあったのにこれが措置をとらなかったことに過失があり民法110条にいう正当の理由がある場合にあたらないとされた事例
競落許可決定言渡後即時抗告がなされ、競売手続停止の仮処分決定正本が抗告審に提出されたときは、許可決定を取消すにとどめ、競落不許の宣言すべきでないとした事例
地方公共団体が条例を制定して徴収する電気ガス税について、国が地方税法により特定産業用電気の消費について非課税としても、憲法に違反するものではないとされた事例
1 耳鼻咽喉科の開業医に総合病院への転医勧告義務違反の過失があるとされた事例 2 医師の過失と両眼失明との間に高度の蓋然性をもって相当因果関係を肯認することはできないとしながら、医師に対し両眼失明による全損害の1割の賠償を命じた事例
水資源開発公団に対する長良川河口堰建設差止請求事件において、原告らが国に対してした調査資料の提出命令の申立が却下された事例
国鉄職員が退職金を限度に銀行から直接融資を受ける際、退職金は国鉄共済から融資銀行に振込んで弁済に充てる旨の約定をした場合、右振込指定は破産法104条2号但書の「前に生じた原因」に該るか(積極)
プレス機械により左手第三指に挫滅創を負った患者が、破傷風に感染して死亡した場合につき、この診療に関与した初診医師、及び、転医病院医師らの義務違背又は結果との因果関係をそれぞれ否定した事例
自己所有の自動車を友人に運転させて助手席に同乗中、同人の過失によって受傷した者が自賠法3条の他人にあたらないとされた事例
覚せい剤を没収するについて刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法2条2項に定める公告の方法が検察庁の掲示場における掲示で足りるとされた事例
1 建物建設請負工事の収益計上時期につき権利確定主義を根拠に判断した事例
2 逋脱所得算定に際し損金勘定科目の一部減額と訴因変更の要否
土地所有者とその所有地上に無権原で建物を所有する者との間に、建物収去・土地明渡を命ずる判決が確定したにもかかわらず、当該建物の貸借人において建物の占有を継続する場合には、右占有の継続と土地所有者がその敷地を使用収益できないこととの間に相当因果関係が認められる
宅地分譲業者と譲受人との間で高層建物の建築禁止の特約がされた場合には、分譲業者は譲受人に対し違反建築の差止請求ができるとされた事例