第三者の所有名義になっている不動産の買主に対する売主の所有権移転登記手続債務につき、履行の提供があったものとぱいえないとされた事例
店舗賃貸借契約書中の「乙が事情により第三者に権利譲渡を為す時は甲は認諾するものとす」る旨の特約条項につき、賃借人が第三者に自由に当該店舗賃借権を譲渡し、あるいは当該店舗を転貸することを賃貸人において予め一般的に承諾した趣旨ではないとされた事例
いわゆるマルチ商法にはリクルートの有限性が内在し、右のことを告知せず、商品を欺罔する道具として、利用し、詐欺的な勧誘方法により多額の出資金の支出をさせることは不法行為に該当するとされた事例
1 街頭に掲示された政党の演説会告知用のポスターに表示された政党幹部の肖像写真や氏名の部分などに「殺人者」などと刷られたシールを貼りつけた所為が暴力行為等処罰に関する法律1条(刑法261条)の罪にあたるとされた事例 2 公職選挙法129条、143条1項に違反するポスターと暴力行為等処罰に関する法律1条(刑法261条)の罪の客体
道路交通法117条の2第1号の酒酔い運転の訴因に対し訴因変更手続を経ずに同法119条1項7号の2の酒気帯び運転を認定することが許される場合
連帯保証契約の締結につき民法110条の表見代理の成立を認めたが、強制執行認諾の意思表示については右の民法の規定は適用されないとして、公正証書に基づく強制執行に対する請求異議の訴を認容した事例
ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く外務省関係諸命令の措置に関する法律2条6項に該当する者に対する出入国管理令24条の適用
1 配偶者の一方に自活能力があるからといって、他方配偶者の応分の婚姻費用分担義務を否定することはできない 2 離婚訴訟が係属中であっても、夫婦である以上、現実に婚姻解消に至るまでは婚姻費用分担義務を免れるものではない 3 婚姻費用については、審判時から過去にさかのぼって分担を命ずることができる
夫が娘の結婚費用の名目のもとに妻名義でした金250万円の借財が民法761条の日常家事の範囲に入らず、日常家事に関する表見代理の主張が否定された事例
1 租税逋脱犯に対し実刑を科することを相当とした事例 2 裏金によるいわゆる「政治献金」には法人税法上の寄付金の損金算入規定(法37条2項)の適用があるか(消極) 3 株主に対する会社資産の交付に、いわゆる「隠れたる利益処分」の概念を適用した事例
代位訴訟の形式をとる住民訴訟において、民訴法312条3号後段にいう挙証者には、訴訟の原告となっている代位者だけではなく、被代位者も含むと解された事例