化粧品の使用により顔面黒皮症に罹患したことを理由とする損害賠償請求訴訟において、被告(化粧品製造業者)の申立てに基き、第三者たる医療機関の所持する原告(患者)の診療録(カルテ)の提出命令が、民訴法312条3号前段の適用により認容された事例
金融業者が代理人と自称する者との間に不動産譲渡担保契約を締結するに当り、直接本人につき代理権の有無を確認しなかった等を理由に表見代理の成立を否定した事例
被疑者の任意同行が実質的には逮捕行為に当たり違法ではあるけれども、右逮捕行為の違法性の程度はその後になされた勾留を違法とするほど重大ではないとして、右勾留中に作成された自白調書に証拠能力を認めた事例
1 敷金返還請求権を目的とする質権設定契約の効力(積極) 2 第三債務者が質権者を特定しないでなした質権設定に対する事前の承諾の効力(積極)
農地に通行地役権の設定を受け、これを現実に通路として使用していたものが、その後右通路をコンクリートで舗装し、農地として回復が困難な非農地としたときは、右通行地役権設定は右舗装時以後知事の許可をまつまでもなく有効となるものと解すべきである
民事訴訟においても忌避申立が訴訟遅延のみを目的としていることが明白な場合は忌避された裁判官が自ら右申立を却下することができる
信用金庫の支店長が権限を濫用して資金裏付のない同金庫振出の自己宛先日付小切手(いわゆる預手)を担保に差し入れて第三者に融資させこれが回収不能となった場合において右預手を担保にとったことが右第三者の信用金庫に対する損害賠償請求について過失相殺の事由とされた事例
被告が第1回口頭弁論期日に欠席し、右期日終了後に請求原因を争う趣旨を記載した答弁書を裁判所に提出した場合、裁判所は右記載内容を弁論の全趣旨として斟酌し、被告が原告の主張を争ったものとすることはできない
債務者に対し、A会社に対する売掛金債権の不能による損害を商法266条ノ3により追求する訴は、右の債権に対する保証債務の履行請求権を被保全債権とする仮差押の本案に当るか(消極)