商標が不正競争防止法1条1項1号によって保護されるか否かは、専ら該商標が同法条所定の事実上の要件に該当するか否かによって決せられるものであり、該商標使用の動機、由来等をしんしゃくすべきではない
1 借地法4条1項による契約更新の請求及び右更新請求に対する異議が黙示的にされたものと認められた事例 2 正当事由の存否を判断するにあたっては基準時後に生じた事情であっても基準時において予想しえたもの及び基準時における正当事由の存否の徴憑たりうるものについては考慮するのが相当である
未成年の子の財産につき、両親が子を代理して他に売却したことが、実質的には両親の債務の内入弁済に代えての譲渡であり、利益相反行為に当るとして、無効とされた事例
1 行政不服審査法14条1項にいう「処分があったこと」の意義 2 土地区画整理法103条1項による換地処分に対する審査請求の期間の起算日は、換地処分の通知があった日の翌日である
商標登録出願により生じた権利を一部の指定商品について放棄することは、設定登録まで自由にでき、またその放棄は出願人の一方的な意思表示で、特許庁に到達すれば効力を生ずるから、原告の指定商品の一部放棄によって、引用商標と指定商品の抵触がなくなったとして、引用商標との類似を理由に拒絶した審決を取消した事例
建物明渡断行の仮処分執行後建物を取毀した仮処分債権者は、本案訴訟を提起しない前に仮処分申請を取下げたときは、民訴法115条3項による権利行使催告の申立をすることが許されるとされた事例
店舗用建物の貸主が自己の営業の主体であった建物が公共事業のため撤去され、他に借家して営業しているのに対し、その借主が他に土地40坪を所有し且つ死亡した場合において、賃貸借の承継とこれに伴う生活関係の変化及び右土地40坪への移転可能性に言及することなく、貸主の店舗用建物の解約申入の正当事由を否定することは、審理不尽、理由不備の違法がある
未熟児網膜症医療過誤訴訟において、酸素濃度が40パーセント以下であれば本症発生の危険はないとの認識から、眼底検査等を実施しなかった医師の過失が肯定された事例
1 憲法26条の教育を受ける権利 2 調査書制度は必要か 3 調査書評価についての教師の教育評価権の限界 4 公立中学校における、生徒の思想、信条の自由 5 卒業式は教育活動そのものの一環であって式への参加は学習権の内容をなすものであるとされた事例
いわゆる春闘の際に郵便局におけるストライキの指導や管理職に対する傷害行為等を理由としてなされた郵政職員に対する懲戒免職処分が懲戒権の濫用には当らないとされた事例 全逓北見支部役員懲戒免職控訴審判決
密入国後約10年間を日本で生活し、経済的にも安定し、子供もある者に対し、在留特別許可を与えなかったことに、裁量権の濫用がないとした事例
国有林野事業に従事する作業員の争議行為について、その争議行為の規模、態様、影響等に加えて作業員の地位等を考慮すると、懲戒処分は酷に過ぎ、処分権の濫用になるとされた事例
レーダー式速度測定機を使用して速度違反車取締りに従事中、速度違反車として被告人車を検挙した違反車現認係警察官に、違反車両を現認した際被告人車とその先行車とを誤認したと疑う余地が十分にあるとして無罪が言い渡された事例