1 新産業都市建設促進法10条1項の規定に基き都道府県知事が作成する新産業都市建設基本計画は抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるか(消極) 2 地元住民の救済を要する、特段の事情が存在する場合には右基本計画策定の過程は抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるとしたうえ、右特段の事情の存在を否定した事例
大幅な債務超過の状態にあった会社が、つなぎの営業資金の融資を得るために唯一の有形資産を担保に供し、その支払ができなかったために右契約に基づいて所有権を移転した行為が詐害行為にあたるとして取消を認めた事例
継続的取引について将来負担することあるべき債務についてした連帯保証契約につき、責任の限度額が定められており、かつ主債務が連帯保証人の存命中に既に発生していたものであることを理由に、右保証債務の相続を認めた事例
不法行為の加害者が被害者に対する自己の債権を執行債権として自己に対する被害者の損害賠償債権について受けた転付命令の効力
共同代表取締役の1人に対し他の共同代表取締役がした当座預金払出しのための小切手振出権限の委任及びこれに基づく小切手の振出しが共同代表の定めに反しないとされた事例
20トン以上の登記船舶についての船舶先取特権は、該船舶を譲受けた第三者に対して追及性を有するが、20トン未満の非登記船舶についての船舶先取特権は、追及性を有せず、該船舶の第三者に対する譲渡引渡により、その効力を失う
著作権法の保護の対象となる応用美術作品は、実用的製作意図を一応捨象して観察し、通常美術鑑賞の対象となるものに限定されるとして、アルファベット装飾文字をデザインした書体の著作物性を否定し、著作権に基く使用差止・損害賠償等の請求を却けた事例
原判決の認定した「対向車とすれ違った際、その前照灯に眩惑され、前方注視が困難な状態に陥ったから、このような場合、直ちに一時停止するなどして同車とすれ違い視力の回復をまち進行すべき注意義務があるのに、これを怠り……」との注意義務違反を過失として、「すれ違った直後、進路前方約5メートルの地点に歩行中の被害者を発見し……、自車前部を同人に衝突させた」との発生した結果につき刑事責任を認めることは、理由にくいちがいがあるものとされた事例
建物所有による敷地占有がある場合、建物の使用、占有とその敷地が使用、収益ができなかったこととの間には特段の事情のない限り相当因果関係はない