1 国税も会社更生法210条の関係では他の共益債権と同様に取扱われ、なんら優先権を主張しうるものではない 2 会社更生法210条の2第3項では取消しうる対象から滞納処分が除かれているけれども、これは更生裁判所がなす簡易な手続による取消の対象から除外されたものにすぎず、行政訴訟による滞納処分の取消を禁じたものではない、とした事例
1 鉄欠乏性貧血症患者に対し約8か月間に鉄剤約300本(鉄含有量合計約12グラム)を注射投与したことが過剰投与とされ、投与した医師に診療契約上の債務不履行責任が認められた事例 2 鉄剤の過剰投与と全身の皮膚の色素沈着、肝臓腫大、肝部圧痛、筋肉圧痛、腰背部痛、筋力低下、歩行困難、副腎皮質機能低下、肝機能障害の諸症状及び疾患との間の因果関係が推認された事例
特許法101条2号の「その発明の実施にのみ使用する」とは、「物」がその目的・機能から特性として備える本来的な用途が当該発明の実施に適わしいことをいい、その「物」に他の用途の可能性があっても、それが実用化されていない限り、いわゆる間接侵害とされることを免がれない
1 被買収者を誤った農地買収処分の無効確認訴訟が確定したため、被売渡人からの転得者が裁判上の和解により真正所有者から土地を買受けた事案につき、国の損害賠償義務が認められた事例 2 国が損害賠償請求権の消滅時効を援用することが権利の濫用として排斥された事例
腸管運動不全を基盤にする消化管麻痺を起こした患者(女児12才)が開腹手術後数日にして死亡した事故につき、病院側に誤診療等の過失はないとされた事例
原告が出生した時、原告の父(中国人)と母(日本人)とは有効な婚姻関係にあったものであるから、旧国籍法3条の「父力知レサル場合」に当たらないとして、原告の日本国籍が否定された事例
国がした東京都水道局長の横田飛行場内・都水道用地使用不許可処分に対する審査請求に対し、東京都知事が6年余にわたり裁決をしないことは違法であるとされた事例
賃貸借契約において、賃貸人の附随義務の不履行によって賃借物件の十全な使用収益の目的が達成されぬときは、それに対応する部分及び期間の賃料支払を拒絶できるが、右不履行がなくなった後、右期間以外の賃料について支払を拒絶できるものではない
執行方法の異議申立に関する仮差押執行の取消申立に基づいて、仮差押の執行を取消した裁判所の措置が違法とはいえないとして、国の賠償責任が否定された事例