メーカーとユーザーとの間に中間売買人が介入して取引がなされた場合においてメーカーがユーザーの指示により中間売買人との間で定められた納入場所と異る場所にした物品納入が債務の本旨に従った履行とはいえないとされた事例
編隊飛行中の自衛機の墜落事故について 1 編隊の指揮権限を有する編隊長は、国の編隊員に対するいわゆる安全配慮義務の履行補助者であって、その飛行中の編隊の指揮統率に関する過誤は国の右義務違反と評価される 2 遺族の慰薯料、葬祭費、弁護士費用の各請求につき、入身事故による損害は当該事故によって生じた被害者の死亡それ自体をいうものであって、各損害項目は右損害算定のためのひとつの資料にすぎぬとして、これらを遺族が相続したものとし、 3 遅延損害金は、不法行為の場合と同様事故時から発生する、とした事例
資本金1億円未満の株式会社の取締役が会社に対し訴を提起した場合において、商法特例法24条による会社代表者が選出されていないときに受訴裁判所がとるべき措置
一般投資家Xが、東西の証券取引所Y1、Y2を相手どりY1、Y2は特定の株式売買取引に際し、第三者A、Bの相場躁縦を故意又は過失により看過し、よってXに対し損害を与えたという損害賠償請求訴訟において、Xは、売買申告・照合書及び売買契約照合書の提出命令申立てをしたが、右各文書は民訴法312条3号の文書にあたらないとされた事例
カーテンレールの出願意匠が、長手方向開口部において左右の対称性を欠いている点、その左右対称である登録引用意匠に対し、明確な識別性があるので類似しないとして、類似を根拠とする登録拒絶審決を維持した事例
1(1) 賃貸不動産の譲受人が、所有権移転登記を経由しても、これに優先する第三者の仮登記に基づく所有権移転登記が併存する場合は、右譲受人は賃借人に対して賃貸人の地位を主張できない (2) 賃貸不動産を相続した者は、登記なくして賃貸人の地位を主張できる 2(1) 賃料債務について、共同相続人の内1人がなした催告も有効である (2) 右催告に示された延滞家賃額が実際の額と相違していても同一性を損なうと考えられない限り催告は有効である (3) 賃借人の目的物返還義務は、物の同一性がなくなれば履行不能となって消滅する
1 盗難にかかる定期預金通帳と届出印鑑を持参した者に対する当該定期預金の期限前の払戻しにつき銀行に過失がないとされた事例 2 定期預金の元利金額につき債権の準占有者に対する弁済がなされたと認められた事例
1 高速道路の加速車線のある部分の路肩上に 深夜から早朝にかけて約2時問にわたり駐車していた大型貨物自動車に普通貨物自動車が追突した事故について駐車中の大型貨物自動車に過失を認めた事例 2 高速道路における駐車中の車(A車)との追突事故(第1事故)により追突車(B車)が加速車線、走行車線、追越車線まで車体の1部が入りこんだ状態で停止し、第1事故の発生から30秒ないし40秒後にB車との追突事故(第2事故)により対向車線に暴走した追突車(C車)と対向車(D車)との接触事故(第3事故)、更に後続の対向車(E車)との衝突事故(第4事故)について、第1、第2事故の発生に過失を認めたA、B車、第2事故の発生に過失を認めたC車にそれぞれ第3、第4事故についての過失を認め共同不法行為責任を認めた事例
知事のした入植名義変更許可により耕作者が変更されたのにもかかわらず、従前の入植者に対してなされた未墾地売渡処分が無効とされた事例
ダイヤモンド合成技術の開示としては、原料、触媒、温度、圧力、装置等の要素を具体的に特定することが、必須の要件であって、これを欠いた出願時明細書のダイヤモンド安定領域の記載では開示不十分であり、温度、圧力の条件を追加補充した公告前の補正は要旨変更に当るとして、特許法40条により補正時に出願されたものとみなされ、同日前刊行の引用例により特許を無効とすべとして、審決を取消した事例