甲に売却する目的でけん銃2丁を不法所持した所為と、甲からのけん銃を他のけん銃に交換するように求められて、同一ホテル内別室で待機していた乙らに売却するためこれを不法所持した所為が、それぞれ別個の所持となり、各別に起訴されても、後の起訴が二重起訴とはならないとされた事例
日本へ不法入国後、不法入国者同志で結婚し3人の子を設けた原告ら親子5人に退去強制令書を発布した処分に違法はなく、特別在留許可を与えなかったことにつき裁量権の濫用はないとされた事例
1 建築基準法による建築確認処分の取消しを求めるにつき、近隣居住者は原告適格を有するか(積極) 2 建築主事は、建築確認をするに当たり、建築基準法及びこれに基づく命令、条例以外の他の法令との適合性まで審査する義務があるか(消極) 3 特定行政庁が建築基準法9条1項に基づく是正命令を発する前に、他の適切な是正措置を採ることの可否(積極) 4 建築主事による建築確認の審査は、書面審理で足りるとされた事例
1 勾留期間延長の裁判が従前の勾留期間経過後に準抗告審で取り消された場合と検察官が身柄釈放の手続をとるべき時期 2 違法に身柄を拘束されていたことが勾留の裁判の効力に影響を及ぼさないとされた事例
公示送達によって判決の送達を受けた者についてその者の責に帰すべからざる事由によって控訴期間を遵守することができなかった場合には当らないとして控訴提起の追完が認められなかった事例
遮断機の設置を欠いたことが踏切の設置に瑕疵があった場合にあたらないとして踏切事故についての損害賠償請求が排斥された事例
考案の構成要件に方法的記載が許されるのは、最終的な物品の形状・構造・組合せを特定するのに必要な場合だけであって、方法上の創作は実用新案法の保護の対象には含まれない。したがって方法そのものの作用効果は考案の進歩性の根拠とはならない(拒絶審決維持)
土地区画整理事業における建物除却工事完了を理由として右建物に係る移転通知及び除却通知についての不服申立てに対する裁決の無効確認を求める訴えの利益が否定された事例
1 建築物の基礎の不同沈下によって上部構造に生じた欠陥について、一級建築士に敷地調査義務を尽さなかった設計上の過失があると認めた事例 2 工事施工者の手抜き工事について、一級建築士に工事施工者に対する指導監督義務を怠った監理上の過失があると認めた事例 3 建築物の設計監理を委託された建築事務所及びその担当者である一級建築士に、右設計監理義務違反によって建築主に生じた損害の賠償責任を認めた事例
企業の組織・規模から見て、その経営者が自ら事故の発生を予見することはできなかったとして右経営者の過失責任を否定し、使用者責任を認めた事例
1 航空機乗務員に対する乗務手当が付加給であり固定給の一部を構成するものと解された事例 2 労働者の同意を得ないで就業規則を改訂することが許されるための要件