前倒防止装置を施していない折畳み式の助手席が前倒れしたことにより後部座席に乗車していた者が負った傷害につき自動車製造業者に損害賠償責任を認めた事例
船舶抵当権に優先する先取特権で担保される「雇傭契約に因りて生じたる船長その他の船員の債権」とは、予備船員を含まない船長その他の船員の最後のしかも過去1年以内に雇止となった雇入契約(商法295条にいう雇傭契約とは異る)から生じた給料およびその他の各種手当、退職金をいうが、給料以外の債権は、その対象在籍期間に対する当該船舶への乗組期間(これに付加される有給、傷病休暇期間も含む)の割合に応じた限度に限ると解した事例
委任状に押捺された印影が印鑑証明書の印影と異なっていることを看過して、偽造の委任状に基づく登記申請を受理した登記官に過失がないとして国家賠償請求を棄却した事例
周知事項を前提にすれば、明細書の考案の詳細な説明が、実用新案法5条3項の要件を充たしていないとはいえないとして、開示不十分を理由として拒絶した審決を取消した事例
仮登記担保権者が被担保債権の弁済期後あらかじめ交付されていた書類により所有権移転登記を経由した場合に、債務者(担保提供者)は清算金の支払未了を理由としてその抹消登記手続を求めることが許されるか(消極)
1 民事訴訟法312条3号前段にいう「挙証者ノ利益ノ為ニ作成セラレ」たことの意義と事例 2 同法条1号にいう「自ラ所持スルトキ」の意義 3 薬害訴訟において、投薬証明書が原告患者側の主張に「引用」された文書であると認定して、同法条1号により、被告製薬会社側の提出命令申立を認めた事例
1 憲法における政教分離原則 2 憲法20条3項にいう宗教的活動の意義 3 市の主催により神式に則り挙行された市体育館の起工式が憲法20条3項にいう宗教的活動にあたらないとされた事例
1 憲法21条の保障する言論の自由と反論文掲載請求権 2 政党の政策、政治姿勢に対する論争・批判について名誉毀損が成立しないとされる基準 3 政党を攻撃する狙いをもった不穏当な意見広告の掲載について、右基準に照らして、名誉毀損を構成しないとされた事例
使用者の警告制止にもかかわらず使用者の所有ないし占有する工場の敷地内において従業員に対し組合活動としてビラを配布する行為を継続することが正当な組合活動とはいえずこの者に対する出勤停止処分は無効でないとされた事例