後遺症により労働能力が低下している被害者に、受傷時よりも労働収入が増加した場合について、労働能力喪失説を斟酌して逸失利益を肯定した事例
被告が加害車両の一時的貸主かつ運転者、原告がその無償同乗者であった交通事故の事案につき、一応被告に運行供用者責任の存することを認めたうえ、次いで原告の無償同乗を理由に同責任は割合的に失われるとし、右の割合的喪失の点と過失相殺の要因となる事実とを一緒に考慮のうえ、責任額の範囲を決定すべきものとした事例
原告が、交通事故の損害賠償金の中に、生活保護法に基いて支給された医療扶助の金員を含めて請求したところ、認容された事例
1 いわゆる整理解雇の要件(病院の経営上やむを得ない事由に基く医師解雇を肯定した事例) 2 一旦確保された医師の員数を医療法、同施行規則所定の基準員数以下とする解雇の効力 3 病院勤務医師の当直義務 4 医師の当直拒否が争議行為としての正当性が否定された事例
1 賃貸ビルにおいて、ビル所有者(賃貸人)とテナント(賃借人)との間に、各賃借部分にあるテナントの商品等につき夜間の保安管理委託契約の締結を認めた事例 2 火災による右商品等の焼失につき、ビル所有者の債務不履行責任を中間判決(原因判決)により肯定した事例
1 減額再更正(ただし、その総所得金額は確定申告額より多い)のあった場合に更正の取消を求める訴の利益(消極) 2 顧問契約に基く弁護士の顧問料は給与所得に該当するか(消極)
1 現行犯逮捕のため犯人を追跡した者の依頼により追跡を継続した行為を適法な現行犯逮捕の行為と認めた事例 2 現行犯逮捕のための実力行使と刑法35条 3 現行犯逮捕のための実力行使に刑法35条が適用された事例
自動車の運転者が傷害の故意に基づき車両の運転によって人を負傷させて逃走した場合と道路交通法72条1項前段の救護義務違反罪の成否