1 京都市公案条例に基づく集団示威運動の不許可処分により表現の自由が侵害された場合、損害賠償を請求しうる者の範囲 2 京都府公安委員会の不許可処分により、日米貿易経済合同会議の開催される京都国際会議場の周辺道路を通る集団示威運動ができなくなったことにより精神上の苦痛以外の無形の損害や社会的評価としての客観的名誉が毀損されたとして、主催団体がした京都府に対する損害賠償の請求が認められた事例
反戦系大衆行動に参加して逮捕され欠勤し会社当局者に抗議行動をとった者に対する懲戒解雇が、犯罪事実は明らかでないが、欠勤は労働者の責に帰すべきものであり、その後の会社当局に対する抗議行動により業務を妨げたことを理由に、権利濫用でないとされた事例
医師の指図に従い解熱剤(アセトアミノフェン)を服用した患者が、服用後約9時間後に死亡した事例につき、当該医師の過失を否定した事例
抵当権の被担保債権が存在しないことを理由に競売手続の無効が主張された場合に記録添付による競落である旨認定することと弁論主義の違背
1 刑務所で受刑中の者の高所作業中の転落事故につき刑務官に安全を図る注意義務に欠けるところありとされた事例 2 右事故により労働能力を失った者の授産所における工賃収入を損益相殺の対象としなかった事例 3 受刑中の者の労働能力の評価につき賃金センサスの平均給与額によった事例 4 将来の逸失利益算定のため賃金センサスを利用するにつき事故時のそれによらず口頭弁論終結時のそれによった事例 5 両下肢知覚運動麻痺者の付添料を1日1,000円と認めた事例
1 国選弁護人が辞任するについての正当理由の判断権の帰属 2 辞任届を提出している国選弁護人を解任しないで弁護人不出廷のままでなされた公判審理が違憲違法でないとされた事例 3 公判期日の直前に私選弁護人が辞任し、被告人が国選弁護人の選任を請求しているのに裁判所がこれを選任することなく、弁護人不在のままでなされた公判審理が、判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反に当たらないとされた事例
1 新会社が旧会社と商号、資本、社員、役員の構成、営業内容等について多少の相違があっても、旧会社と連続した全くの同一法人格であると認められた事例 2 新会社が旧会社と同一人格と認められた場合における執行文付与手続(施行文付与の訴によるべきである)