借地権者が同一借地上に接着して存する2個の建物のうちの1個を任意に取毀し借地権の残存期間を越えて存続すべき建物を築造した場合においてその借地全体について建物が滅失したものとして借地法7条を適用した事例
交通事故による傷害(頭痛・頚椎異常等)の治療中、また事故にあって受傷(外傷性頭頚部症候群)した場合に後の事故発生後の症状と治療における後の事件の占める割合を80パーセント程度と認めた事例
1 週刊新聞「民主青年新聞」、月刊雑誌「青年運動」に掲載された手記、論文は単なる事実の列記あるいは日々の社会事象の報道記事でなく、精神的知的創作として著作権法による保護の対象である。 2 著作権侵害を理由として印税相当額の得べかりし利益、著作人格権侵害および名誉毀損を理由とする慰謝料および未払の弁護士費用についても賠償を命じた事例
1 労働者の非行を懲戒委員会で審査中との理由でこれを休職としたのは職場秩序維持という使用者の責に帰すべき休業であるから、協約の定めにかかわらず平均賃金の6割を支払うべきものとした事例 2 指定外の経路をアカハタ配達という私用のため運行したことを理由とする貨物自動車運転手に対する解雇が懲戒権の濫用とされた事例
1 従業員の無断私用運転の会社の車に同乗中負傷した被害同乗者が、当日の運行が会社の業務と直接関係のないことを知っていても、当該会社は自己の業務にさしつかえない限り自由に車の利用を従業員に許容している等の事情がある以上、その同乗が予測外であるとして運行供用者責任を免がれることができない。 2 慰藉料の算定に際し、好意同乗車側には、同乗者に危険の引受けがあるとしてこれを減額し、相手車側には過失の程度の小さいことをもって好意同乗による減額と同一の減額をした事例
処分禁止の仮処分の対象となっている建物について、異なる当事者の申請による処分禁止の仮処分がなされた場合に、後の仮処分の執行が前の仮処分執行と牴触するとして許されないとされた事例
道路中央付近を進行してくる対向車の進路上にブロックが突出していて、対向車が更に右寄りに自車の進路上に進入してくることが十分予測された筈であるのに、対向車と安全に離合しうるように徐行すべき注意義務を怠った被害車に1割の過失相殺を認めた事例
見とおしのきかない交差点での出合頭の衝突事故につき、徐行せず、相手車の前部をかすめて先に通過しようとした車と、形式的な一旦停止をしたのみで真に安全の確認を怠った車の過失割合を4対1と認めた事例