道路工事標識、バリケード等を充分に設置せずにショベルカーを停止させ、バスケットに土砂を入れる作業中、同車に加害車が追突し同車運転手および作業中の土工2人が受傷した事案につき、同車運転手および土工2人にも過失があるとして3人の過失を被害者側の過失として1割過失相殺した事例
1 漁業協同組合の総会の議決の無効と水産協同組合法125条 2 漁業協同組合において定款所定の除名事由が存しないのになされた除名決議の効力
1 破傷風の診断について医師Y1の過失が否定された事例 2 破傷風について医師Y2に診断および治療上の過失があるとされた事例 3 右過失と死亡との間に相当因果関係があるとされた事例
1 元請・下請両業者ともに共同運行供用者であるとした事例 2 右下請業者の2才の幼児が運転手の過失により轢死した事案につき、下請業者は元請業者との関係では自賠法3条の「他人」にあたるとした事例 3 共同運行供用者間の損害負担の割合は運行支配・利益の割合によるとし、本件につき、被害者である下請業者の損害負担部分を5割として、それを全損害額より控除した残余が下請業者が元請業者に対して請求しうる損害賠償額であるとした事例
国労出身候補者の参議院議員選挙における選挙運動支援のための政治昂揚臨時徴収組合費の徴収決議は、組合員の政治的信条の自由に牴触するから、これにもとづく組合費請求は許されないと判断した事例
1 後遺症(鞭打損傷)がある被害者の労働能力喪失率を判断するにつき、外科的療法終了後の被害者の社会復帰への意欲、社会生活への馴化、前回の事故の後遺症継続期間等より、事故後1年間は55パーセント、その後外科的療法終了時までは35パーセント、症状固定後3年間は10パーセントに軽減するとし、その余の能力低下は事故と相当因果関係なしとした事例 2 マッサージ費を事故との相当因果関係なしとした事例 3 逸失利益算定につきライプニッツ複式月別法を採用した事例
1 追突されたタクシーの乗客に対し、タクシー会社が、裁判上の和解で賠償金を支払っても、免責事故である以上、保険会社は填補義務なしとした事例 2 裁判上の和解でも、保険会社は、単に口頭で通知しただけでは、第三者的効力を有しない。
1 新車購入後20日目の車の全損事故につき、強制保険料、自動車税を除く車の買い替えに要した費用と破損車売却代金との差額が、その損害であるとした事例 2 個人会社代表者と従業員の受傷のため休業中に、会社が右両名に支払った給与支払分につき個人会社は第三者弁済に準じて被害者の賠償請求権を取得するとして、従業員に対する支給分と会社代表者に対する月15万円の割による支給分のうち労務対価分に相当する月10万円について加害者に対する賠償請求権を認めた事例
「乾燥貨物船」に関する特許出願について、下部デッキに柱、垂直支持等によって支えられていない点は船体の強度設計上の必要性に基づく選択の範囲に属するものとはいえないとして、拒絶相当との審決を取り消した事例
「燧道管押抜工法」に関する特許権に基づく差止仮処分申請において、すでに出願前米国特許によって公知とされている技術を、その特許請求の範囲からとり出してこれを権利として主張することは許されないとした事例
1 設計図による受注活動であっても、「蒸留方法」に関する特許権の専用実施権に基づく差止請求権不存在確認を求める法律上の利益があるとした事例 2 旧法時における出願公告後の訂正命令に基づく訂正が、出願当初の要旨を変更するものとして、訂正以前の発明について権利侵害が成立しないと判断した事例
1 「船舶用巾木」に関する意匠権に基づく差止等の請求において、先願の実用新案権の実施なりとする被告の主張が排斥された事例 2 右請求において、共同被告の一員が対象物件の製造の注文主である場合に「製造」をしているとの原告の主張が排斥された事例