公務執行妨害、傷害の訴因につき、被害者の負傷の程度が極めて軽微であり、刑法204条にいう傷害に該当しないとして、公務執行妨害罪のみを認めた事例
1 会社を退職した後もたびたび会社に出入し、またしばしば会社に頼まれて会社の運転業務に従事していた元従業員が、無断で加害車を持ち出し運転中に起した事故について、会社に運転供用者責任と使用者責任を認めた事例 2 個人会社の代表者傷害により生じた企業の損害につき、事務管理の構成をとって会社代表者に対して立替え支払われた給与分について損害を認容したが、請負った建築工事の納期遅れによる企業損害を認めなかった事例 3 使用人運転の被害車に同乗して事故で受傷した会社代表者、および同代表者の受傷で損害を蒙った会社は、いずれも過失相殺の被害者側の範囲に入る、とされた事例
事実上、原告が経営する、妻が代表者となっている個人会社について、賃金名下にその純益のすべてを帰属させる労働契約も無効ではないとして、原告個人の逸失利益を算定した事例
1 交通が渋滞して停止していた自動車の前を横断しようとして発生した事故について、過失割合を横断者2、運転者8とした事例 2 1ケ月当り1万円の養育費を控除した事例
1 商標権侵害差止訴訟において「使用のおそれある場合」に該当するとされた事例 2 月桂樹をあしらった標章はひろく用いられているとして、類似の範囲を限定して解釈した事例 3 「慣用商標」は業者間における使用によって自他商品の識別力を失ったものをいう
「殺虫性組成物」に関する特許発明について、その技術的範囲は、出願経過からみて、被告使用の塩素化ポリエチレンを担体とする組成物には及ばないとされた事例
チューブマットに関する実用新案権につき、対象物件が「実用新案に係る物品の製造にのみ使用する物」には該当しないことを判示した事例
デモ規制中の警察官に加えられた暴行につき、目撃証言を詳細に吟味した結果その信用性に疑いありとして公務執行妨害罪の成立を否定した事例(2件)
所有権留保約款の付されている建設機械の引渡を受けた者が、所有者からの返還要求を拒否し、その所在を明らかにしないで隠匿しているときは、所有者の右機械に対する所有権が失われたとして、損害賠償請求を認めた事例
農地の売主が買主に対し所有権移転登記手続の拒絶による損害賠償義務を負担している場合、その後右農地につき訴訟上の和解が成立し、その和解条項中に右損害の点につき記載がないときは、買主において右損害賠償請求権を放棄したものと解された事例
心臓疾患(心筋変性)者が追突事故に遭い、心筋内出血を来たして死亡した事案につき、事故と死亡との間に相当因果関係を認めた事例