逸失利益算定に関する当事者の主張と弁論主義 逸失利益算定のために設定する将来の稼動期間、収入額生活費等についての当事者の主張は損害の評価のための過程にすぎないからいわゆる狭義の弁論主義に関しないものとして裁判所を拘束しない
1 家事審判のごとき非訟事件の申立ての範囲を拡張する場合には、必ずしも書面をもって明示的にすることを要しない 2 婚姻費用分担の請求者が同居する未成熟子の生活費を併せて請求することは、本来あるべき婚姻共同生活を維持継続するために必要な費用であるから当然に許容されるべきところであり、右未成熟子がすでに成年に達しているとしても、生来病弱で再三にわたり入院加療を続け、現在もなお自宅で専ら母の世話になって療養生活を送っており到底独立して生活を営むに足る能力を有しない場合は、法律上の未成熟子とみるのが相当である
遺産分割審判事件においては、遺留分減殺請求の効力等に争いがあり、すでに民事訴訟が係属している場合でも、また減殺請求の目的となった遺贈物件以外に遺産がない場合でも、家庭裁判所は、減殺請求の効力等につき独自の判断を行ない、分割すべき遺産の範囲を確定したうえ分割の審判をなすべきものと解する
対面の信号機が青を表示していたとしても、これにより交差点に進入する車は、右信号が、進入寸前あるいは同時に青が黄に変るような時期である場合には、信号が変る時点をも考慮に入れ、場合によっては交差点進入をさし控え、あるいは進入に際し減速するなどして、安全を確保する義務があるとし、その過失割合を30%とした事例
鉱員のゼッケン着用が、就業時間中の構内での情宣等の組合活動を禁止する労働協約条項に当るとされ、その場合における会社の就労拒否について、会社に民法536条2項の帰責事由が認められなかった事例
1 公職選挙法142条1項にいう「選挙運動のために使用する文書」にあたるとされた事例 2 同項の頒布にあたるとされた事例
1 一人の死亡事故につき総額1億円を超える賠償(うち、慰藉料8000万円)を命じた事例 2 停止条件附慰藉料請求権と相続の関係
旧軍人が軍隊内において、同僚兵の過失による銑の暴発事故によって負傷した場合、右傷害は戦傷病者戦没者遺族等援護法にいう公務傷害にあたるとされた事例
事故後修理を施し、1年半使用後、下取に出したところ、通例の場合より10万円低額の下取価値となった車につき、右金額を事故によって生じた減額損害額とした事例
1 東京都公安条例5条のうち3条1項但書の規定による条件の違反を処罰する部分と憲法31条 2 東京都公安委員会が右条例による許可、不許可の決定および条件の付与を警視総監以下の警察官に委ねている同条例の運用の合憲性
1 自賠法3条但書の免責が認められた事例 2 二重衝突事故で、一方加害者が免責になることを知らずして、他方加害者に対してなした人損に基づく損害賠償請求権の放棄の意思表示が錯誤により無効とされた事例
大型貨物自動車を運転して、対向進行してきた普通貨物自動車と衝突し、相手車両の運転者に傷害を与えた事件につき、暴行による傷害罪と認定した事例
債権者に対する関係では主債務者であるが内部関係においては実質上の連帯保証人にすぎない者に対する他の連帯保証人の求償権