貸付元帳・預金元帳等の一連の帳簿によれば甲が貸付を受けて乙の口座に振込入金したものである旨の記載がある場合に乙の代理人として甲が貸付を受けたものであると認定された事例
相続人中相手方甲および乙は審判前の処分によって遺産である農地の一部をそれぞれ耕作することを認められており、その他の相続人は相手方丙を除き、右甲又は乙のいずれかを支持して自己の取得分をその者に与えたいと望んでいる事案において、相手方甲および乙に遺産を分割取得させ相続分超過分については他の相続人に対し債務負担を命ずる方法は相手方甲および乙の支払能力に疑問があり、さりとて甲および乙を中心とするグループごとに遺産を共有取得させる方法も紛争の抜本的解決とはならないので、各相続人に相続分に見合う財産を取得させ、各自がその取得分を譲渡する意思があれば自己の欲する者に状とするなどの方法により解決するのが相当であるとし、相手方甲および乙が後にこれを支持する者から遺産の譲渡を受けた場合の耕作の便宜をも考慮して、遺産の分割をした事例
1 昭和25年東京都条例44号(以下「都公安条例」という)3条1項但書と憲法21条 2 都公安条例5条のうち東京都公安委員会が付けた条件の違反を処罰する部分と憲法31条 3 集団示威運動につき付された交通秩序維持に関する条件の違反を処罰することと憲法31条・21条 4 都公安条例4条は警察官職務執行法5条との関係で憲法94条・地方自治法14条1項に違反するか
1 過去の不当労働行為と同種もしくは類似の行為を禁止した労働委員会の救済命令に違反したとの理由で過料の制裁を科することが違法でないとされた事例 2 右過料の制裁と憲法31条・32条
条件付採用中の町立保育所保母に対する成績不良を理由とする免職処分が処分事由につき疑問ありとしてその効力を停止された事例
1 預金契約者の認定 2 預金等に係る不当契約の取締に関する法律2条の「特定の第三者と通じ」の意味 3 同条に違反した預金契約の効力
被害者の過失は加害者のそれと比べてはるかに大きいが、既に加害者から被害者に支払われた金員がすべて治療費にあてられていることを斟酌して賠償額を右治療費相当額とし、損害賠償請求の本訴も、過払金の返還を請求した反訴も、ともに棄却した事例
強制猥せつに引きつづき強姦未遂が行なわれ傷害の結果を生じたが、右傷害が強姦の著手時点の前後いずれの暴行によって生じたか不明な場合の擬律
医学的な見地から精神病者、精神薄弱者および精神病質者とされない者については、少なくとも精神の障害のため自傷他害のおそれが顕著でないかぎり、保護義務者を付すべき精神障害者に含まれないと解すべきである
被害者の反抗を著しく困難ならしめる程度の暴行脅迫がなされたという証明がないとして強姦罪につき無罪の言渡がなされた一事例