戸籍法113条の許可は、訂正の対象事項が戸籍の記載自体で一見明白である場合または戸籍の記載自体で明白でなくてもその事項が軽微で訂正が重大な身分法上の影響をもたない場合に限って認められるべきものであり、訂正事項が戸籍の記載自体で明らかでなくしかも訂正の結果身分法上重大な影響を生ずる場合は、すべて身分関係に関する確定判決または審判に基づき戸籍法116条所定の手続によるべきである
1 運行供用者父の保有する自動車を運転中の父の被用者の過失により死亡した子は自賠法3条により父に対し損害賠償請求権を取得し、母が同法16条1項による被害者請求をすることは許されるか(積極) 2 右の場合母が被害者請求をなし得る範囲は喪失利益のみならず慰謝料も含まれるか(積極) 3 右の損害額のうち母の被害者請求が許されるのは、いわゆる保険金限度額かその相続部分(2分の1)か 4 本件訴訟に要した弁護士費用は事故と相当因果関係にあるか(積極)
1 過失の認定が経験則の適用を誤ったものとされた事例 2 先行車両が黄色信号で交差点に進入した場合における後続車両の運転者の注意義務
度牒を受けあるいは得度して僧になり僧名を称することになったとしても、現に宗教活動を行なわず、また宗教活動に従事するとしても、それぞれ社会生活ないし社会活動の一部をなすにとどまり、一般的社会的にみて宗教生活を送っていると認められない場合には、僧名に変更するに足る正当な事由がない
婚外子の父とその妻との間の婚姻関係がすでに破綻しており、婚外子はその母および認知した父と同一世帯にあって社会生活上右父の世帯の一員としての実質を伴っている場合、その子の氏の呼称に関してはその子の社会的幸福がそこなわれず同人の利益に適合する措置がとられるべきであって、父の妻の主観的感情による反対は子の幸福のために顧慮すべきでないとして子の氏の変更を許可した事例
運転資格のない助手に運転を委ね仮眠中、右助手の過失で受傷した運転手について、会社の職務体制よりして、右助手の運転を会社は黙認していたものとし、会社に対する関係では正規運転手2名が交互に運転すると異るところない故に、受傷運転手は自賠法3条の「他人」に当るとされた事例
夫婦の一方が他方の生活に協力扶助をし、他方が婚姻する以前から有する財産の維持について若干の寄与をしたとしても、それが配偶者として通常の協力扶助の範囲内にとどまる限り、他方の死後、遺産分割にあたり、自己の負担した分につき不当利得として遺産から償還を求めるとか、自己の負担額に応じた潜在的持分を他方の特有財産のうえに取得し、右部分を分割にあたり遺産の範囲から控除するとかの形式で、自己の他方の生活に対する寄与分の精算を求めることはできない。
1 従業員に対する所持品検査が適法とされた事例 2 右検査拒否が職務上の命令不当反抗にあたるが、いまだ職務の秩序をみだし又はみだそうとしたことに当らないとされた事例