父母離婚後親権者となった父が死亡したので母が後見人に選定されたところ、右後見人が未成年者に支払われる生命保険金を着服費消するおそれがあるので、未成年者名義で銀行預金するよう同人に指示するとともに預金証書を未成年者の勤務先に対し保管を依頼したが、後見人はその後も右勤務先に対し預金証書の引渡しを要求したり、未成年者の居室に無断で侵入しそれを物色するなど判示事情のもとにおいては、右後見人は、既に18歳に達し独立の生計を営んでいる未成年者に対する後見の任務に適さない
法廷内において腕章を着用している被告人および多数の傍聴人に対し、それを取りはずすよう命じ、その命令に従わない者に退廷を命じた裁判官に対する忌避の申立が却下された事例(2件)
1 刑法126条1項の「破壊」にあたる事例 2 殺人の故意(未必)をもって電車を破壊し、よって人を死に致した場合の擬律 3 電車内で時限爆破装置を爆発させ、電車を破壊すると同時にその爆体の破片によって乗客を死亡させた場合の罪数
休業損害額を算出するに際して基準とすべき年収額の算定については、それに所得税が賦課されることが明らかな場合には、相当所得税額を控除すべきである
1 広路より、その意思なきにかかわらず、右折の合図をしつつ、制限速度をこえる速度で、交差点に進入してきた自動二輪車と、これを認めつつ、自車が先に通過しうるものと判断し、狭路より交差点に進入した乗用車の衝突事故において、二輪車の過失4、乗用車の過失6と判示した事例 2 死亡者の兄弟固有の慰藉料請求を結局排斥した事例
狭路より無灯火で減速せず交差点に進入した自転車と、これを発見するや急停車の措置等をとるも及ばず衝突するに至った自動車に免責を認めた事例
1 高校教師の生徒に対する懲戒行為が違法とされた事例 2 教師の懲戒行為とこれを苦にして自殺した生徒の死亡との間の因果関係を否定した事例 3 公立学校の教師の懲戒行為と「公権力の行使」 4 国家賠償と公務員の個人責任
いわゆる酒酔い運転罪(昭和45年法律第86号による改正前のもの)の成立と「アルコールの影響により車両の正常な運転ができないおそれのある状態」にあることの認識の要否
外国人の養子となった日本人子の名の変更の準拠法は、法例に規定はないが、子の人格権に関する問題として子自身の本国法によるべきである