建物の競売において、その最低競売価格を決定するにあたり建物敷地の使用権が存在しないものとして発せられた仮処分を考慮する必要があるか
冒頭手続における被告人の陳述を制限禁止したことなどを理由とする忌避の申立が訴訟手続を遅延させる目的のみでなされたものにあたるとして即時抗告を棄却した事例
1 先行の貨物自動車が減速したのを停車措置と軽信し、これを追抜こうとして、その左後方にて、予想に反し左折し始めた先行車と衝突するに至った原付自転車運転の被害者の過失を20%とみた事例 2 職業をもつ近親者が付添看護した場合の損害を休業したことによる逸失利益損害としつつ、これを被害者自身の損害として請求しうることを肯定したが、その損害は職業付添人の付添料を標準とすると判示した事例 3 既払の自賠責保険金は過失相殺を考慮せず支給されているから、これにより填補されている損害である治療費・看護料・休業補償費については過失相殺はできない旨の原告の主張を斥けた事例 4 弁護士費用の遅延損害金を事故日より認容した事例
1 破産法374条1号にいう債務者が破産財団に属する財産を「債権者ノ不利益ニ処分スルコト」の意義 2 特定の債権者に対する代物弁済または弁済のためにする譲渡は右の「債権者ノ不利益ニ処分スルコト」にあたるか
不銹鋼その他を指定商品とする「タジマフロンティア18‐8」という商標登録出願について、「フロンティア」なる既登録商標の存在をもって登録拒絶を相当とした事例
1 事故時の車の運行は所有者の予想できないところではなかったとし、所有者の従業員の慰安旅行の帰途、当初使用が予定されていなかった所有者の車による事故につき、運行供用者責任を肯定した事例 2 運転者が酩酊しているのを知りながら同乗した被害者の過失を20%とみた事例
1 進駐軍(駐留軍)軍人の自動車事故により死亡した被害者の遺族等に対し、閣議決定及び閣議了解に基づき支給された死亡見舞金及びその増額分は、法律上の賠償義務を負担しない国が政治的配慮から被害者と特殊な身分関係にある遺族に給付した見舞金であるから、遺族固有の財産として被害者の遺産に属しない 2 「連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律」の規定に基づき前記被害者の遺族に支給される遺族給付金は、同法所定の給付金を受けるべき遺族の範囲が民法所定の相続人と同一でなく、その給付額も一定している点よりして、同法所定の遺族が同法に基づく国の支給決定によってはじめて国に対し取得する権利であり、遺族固有の財産として被害者の遺産に属さない
1 客と同伴外出して遊興する婦女をガイド名義で雇用した事案につき、支配介入関係が存在しないとして、いわゆる管理売春の罪が成立しないとされた事例 2 予備的訴因の追加を促すことなく、無罪を言い渡したことにつき、訴訟手続の法令違反があるものとされた事例
被告人がその運転する自動車に甘言をもって乗車させて監禁した被害者(59才の女性)を脅迫して金品を奪取した事案につき強盗罪を否定し恐喝罪の成立を認めた事例